早い梅雨明けと連日の猛暑 農作物にも影響出始める

この時期は、例年なら梅雨ですが、ことしは多くの地域ですでに梅雨が明け、連日厳しい暑さとなっています。農作物の生育にも影響が出始めていて、各地で生産者などから不安の声があがっています。

きゅうりの水分が抜け出荷できないものも 福井

福井県敦賀市の農家、田邉和彦さんは、この時期、8棟のハウスできゅうりなどを栽培していて、県内外のスーパーマーケットなどに出荷しています。

ところが、このところの暑さで、きゅうりの水分が抜けてしまって出荷できなかったり、曲がりすぎて品質が落ちてしまったりして、収穫量が先週と比べて2割ほど落ち込んだということです。
さらに、来月中旬以降の収穫に向けて先月に植えたきゅうりの苗が十分に成長せず、このままでは予定している分の収穫ができなくなるおそれがあるということです。

田邉さんは水やりの水の量を増やすなど対策をとってきましたが、この時期としてはこれまでに経験したことのない厳しい暑さで、今後の野菜の生育に不安を抱えています。

田邉さんは「例年、この時期は梅雨ですが、ここまで暑いのは初めてで、品質や収穫量に大きな影響が出ています。きゅうりは30度前後で生育するのが適温なので、気温がもう少し下がってほしい」と話していました。

賀茂なすなど京野菜「ここまで暑いと野菜も…」

いまが旬の夏の京野菜の生育にも影響が出ていて、農家は対策に追われています。

京都市北区上賀茂の農家、森田晃司さんは、15アールの畑に、賀茂なすなどの京野菜を中心に5種類の夏野菜を育てています。

森田さんによりますと、わずか2週間と過去最も短かった梅雨が明けて雨量が少なく、連日猛暑が続いていることなどから、夏の京野菜の生育にも影響が出ているということです。
このうち、賀茂なすは、水分を保つために皮が厚くなり色味が薄くつやがなくなったり、本来はまるまるとした形が特徴ですが、身の太りが悪くなったりしているものが4割ほどに上っているといいます。
また、鮮やかな緑色が特徴の万願寺とうがらしは、身が茶色く日焼けしてしまっているものが6割ほどに上っているということです。

森田さんは、野菜の上に日よけのシートをかぶせたり、例年以上に水やりをしたりして対策を進めていますが、対応には限界があるといいます。
森田さんは「人間と同じで、ここまで暑いと野菜もバテてしまう。味にはそこまで影響がないが、見た目の問題で商品価値が下がるため、収入にも影響している」と話していました。

大阪の「水なす」贈答用漬物の生産量 例年の半分ほど

大阪府南西部の泉州地域の特産の「水なす」も影響を受けているといいます。

大阪 貝塚市にある漬物の製造会社によりますと、皮が薄い泉州産の水なすは暑さでいたみやすく、先月末から、つやがなかったり、小ぶりだったりするなすが増えていて、漬物の生産量が大幅に減っています。
色や形のよい泉州産の水なすを使った贈答用の漬物は、年間の売り上げのおよそ2割を占める人気の商品ですが、ことしは、生産量が例年の半分ほどに落ち込んでいるといいます。

毎年この時期は、お中元の注文で売り上げのピークを迎えますが、生産が追いつかず、注文から商品が届くまで2、3週間待ちになっているということです。
南正二社長は「梅雨が早く明け、気温が急に上がった影響で、贈答用に使えるなすは例年の半分以下になっています。楽しみにしてくれているお客さんを待たせてしまい、もどかしいです」と話していました。