中国 習主席 武漢を視察 「ゼロコロナ」政策堅持を強調

中国の習近平国家主席は新型コロナウイルスの感染が最初に拡大した武漢を視察し、感染を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策の堅持を重ねて強調したうえで感染対策と経済発展の両立に自信を示しました。

国営の中国中央テレビによりますと、習近平国家主席はおととし新型コロナウイルスの感染が最初に拡大して都市の封鎖が行われた湖北省の武漢を28日に訪れ、企業や住宅地を視察しました。

習主席は視察の中で「わが国は人口が多く、感染対策をなおざりにしてしまえば結果は想像できないほどひどいものになる。たとえ経済発展に若干の影響があったとしても人民の生命や健康を損なうことはできない」と述べ、感染を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策を堅持する方針を重ねて強調しました。

また「ゼロコロナ」政策を「最も経済的で効果的だ」と正当化したうえで「感染対策と経済発展を両立させることに自信がある。ことしの経済発展が比較的よい水準に達するよう努力する」と述べました。

感染拡大が経済に打撃となる中で、中国政府が掲げていることしの経済成長率をプラス5.5%前後とする目標の達成は難しいという指摘も出ていますが、習主席としては感染対策と経済発展を並行して進める決意を示した形です。