iPS細胞から目の細胞 ロボットとAIが“自動で培養”の技術開発

ロボットとAI=人工知能が試行錯誤しながら、iPS細胞から目の網膜の細胞を作り出す最適な条件を見つけだし、自動で培養まで行う技術を開発したと理化学研究所などのグループが発表しました。

この研究は27日、神戸市の理化学研究所などのグループが発表しました。

iPS細胞からさまざまな組織を作り出す際には、培養液を移し替えたり薬品を注入したりする作業を繰り返し行う必要があり、これまでは熟練の技術者が試行錯誤を重ねながら最適な方法を見つけ出すしかありませんでした。

グループでは、AIと人の腕のようなアームを持ったロボットを組み合わせ、AIの指示に従ってロボットが薬剤の濃度や薬剤を注入する速度など、7項目の条件を少しずつ変えながら自動的に培養を行い、試行錯誤しながらAIが最適な手順を探しました。

そして144通りの条件の組み合わせの中から、AIが適切だとした手順で、ロボットが培養を行うとiPS細胞の91%が網膜の細胞に変化したということです。

グループによりますとこれは熟練した技術者と同じくらいの水準で、品質も、実際にヒトの目に移植する臨床研究で使われたものと遜色がなかったということです。

理化学研究所の神田元紀上級研究員は「今回の成果を応用することで多くの実験が自動化できれば研究者は別の実験に専念できる。生命科学分野の研究を加速させることができるはずだ」と話していました。