ロシア軍 首都キーウを含むウクライナ各地をミサイル攻撃

ロシア軍は、首都キーウを含むウクライナ各地をミサイルで攻撃しました。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、ドイツで開かれているG7サミット=主要7か国首脳会議の参加国をけん制するねらいがあると非難しています。

ロシア軍は、ウクライナ東部ルハンシク州のセベロドネツクを完全に掌握したと発表したほか、北部や西部では、ウクライナ軍の訓練センターを巡航ミサイルで攻撃するなど攻勢を強めています。

こうした中、ウクライナの検察当局によりますと、26日朝、首都キーウ中心部もロシア軍のミサイル攻撃を受け、これまでに1人が死亡、女性と子どもを含む4人がけがをしたということです。

これについてウクライナのゼレンスキー大統領は、26日に公開した動画の中で、ロシアのミサイルによって首都キーウの幼稚園や集合住宅が被害を受けたことを明らかにしました。

そのうえで「37歳の男性が亡くなり、けが人の中には7歳の女の子やロシア人の母親が含まれていた」と述べ、ロシア軍の攻撃を激しく非難しました。

ゼレンスキー大統領は、首都キーウをねらったミサイル攻撃について「ロシアは国際的な行事があるたびに攻撃をエスカレートさせている」と述べ、ドイツで開かれているG7サミット=主要7か国首脳会議を念頭に、参加国をけん制するねらいがあると非難しました。

G7サミットに出席するためにドイツを訪れているアメリカのバイデン大統領は、26日、首都への攻撃について「野蛮だ」と非難し、各国首脳とロシアへの圧力強化について議論を深めていく考えを示しました。

一方のロシアのプーチン大統領は今週、旧ソビエトで勢力圏ととらえる中央アジアのタジキスタンとトルクメニスタンを軍事侵攻後初めて訪れる予定で、東側諸国の結束を強めるねらいがあるものとみられます。