観光船沈没 国後島の2人の遺体 ロシアのDNA鑑定で不明者と一致

北海道の知床半島沖で観光船が沈没した事故で、北方領土の国後島で見つかった2人の遺体について、ロシア当局がDNA鑑定を行った結果、行方不明になっている乗客・乗員のDNAの資料と一致したと、日本側に連絡があったことが分かりました。
遺体が引き渡されたあと、日本側でも身元の特定が進められる見通しです。

ことし4月、知床半島の沖合で観光船「KAZU 1」が沈没した事故では、14人が死亡し、いまも12人の行方が分かっていません。

事故のあと、北方領土の国後島では男女2人の遺体が見つかり、ロシア当局がDNA鑑定を進めていましたが、行方不明になっている乗客・乗員のDNAの資料と一致したと、外交ルートで日本側に連絡があったことが関係者への取材で分かりました。

一致したのは、甲板員の男性と北海道の女性のDNAの資料だったということです。

今後、遺体の引き渡しの時期や方法について調整を進め、引き渡しが行われたあと、日本側でもDNA鑑定を行い、身元の特定が進められる見通しです。

官房副長官「1日も早く引き渡し実現できるよう引き続き調整」

木原官房副長官は、記者会見で「きのう夕刻にロシア側から外交ルートを通じて、日本側から提供した行方不明者のDNA情報がロシア側が発見したご遺体2体と一致したとの情報に接したが、正式な当局からの回答は書簡で行うという連絡があった」と述べました。

そのうえで遺体の引き渡しの方法や時期について「現時点でロシア側と一致できているわけではないが 1日も早く遺体の引き渡しを実現できるよう、引き続き調整を進めていく」と述べました。

また記者団から、ロシアの侵攻による日ロ関係の悪化が遺体の引き渡しなどに影響しているのではないかと指摘されたのに対し「人道的な課題について日ロの関係悪化が影響したとは承知していない」と述べました。