“手術動画提供で現金” 新たに4病院の医師が無断提供

全国の複数の眼科医が、医療機器メーカーに手術の動画を提供し、現金を受け取っていた問題で、新たに全国4つの公立病院などの医師が勤務先に無断でメーカーと契約を結び、現金を受け取っていたことがNHKの取材で新たに分かりました。

各病院や病院を運営する自治体は、医師への処分を検討するなどしています。

この問題は、全国の総合病院などに勤務する複数の眼科医が、病院に無断で千葉県に本社がある医療機器メーカー「スター・ジャパン」との間で、この会社のレンズを使った白内障手術の動画を作成する契約を結んだうえで、動画を提供し、現金を受け取っていたものです。

医師への現金提供は、医療機器メーカーの業界団体の自主規制ルールで禁じられた販売促進が主な目的だった疑いが指摘され、厚生労働省や業界で作る公正取引協議会が詳しい経緯を調べています。

また、手術の動画は映像や音声などから患者の特定につながるおそれがあることから個人情報保護の問題点も指摘されていて、これまでに全国5つの病院で、医師が無断で動画を提供していたことが明らかになっています。
NHKのその後の取材で、新たに全国4つの公立病院などの医師が、去年までの3年間に病院に無断でメーカーに動画を提供し、現金10万円から60万円を受け取っていたことが分かりました。
このうち、
▽兵庫県立西宮病院と兵庫県は「兼業などを禁止した地方公務員法や県の個人情報保護条例などに基づいて、処分を検討している」などとしています。
▽奈良県の大和高田市立病院は「個人情報を目的以外に利用する際はあらかじめ病院長に申請する必要があり、就業規則などに抵触する可能性がある」としています。
▽静岡市立清水病院は「事実関係を精査し、適切に対応したい」としています。
▽群馬県の前橋赤十字病院は「医師は去年3月に退職しているが、無許可の兼職は禁止しており、就業規則の周知徹底に取り組む。個人情報の取り扱いに関しご心配をおかけし、深くおわびします」などとしています。