【解説】参議院選挙 何が問われる? 焦点は? 与野党はどう臨む?

第26回参議院選挙が、22日公示され、選挙区と比例代表に合わせて545人が立候補し、来月10日の投票日に向けて18日間の選挙戦に入りました。

何が問われる選挙か、焦点は、そして与野党は選挙戦にどう臨むのか、政治部・徳橋達也記者の解説です。

<何が問われる選挙?>

まさに日本の針路が問われる選挙だと言えます。

参議院選挙は、政権の「中間テスト」とも言われ、一義的には、去年秋に発足した岸田政権の評価が問われることになります。

しかし、この半年余りの間には、長引く新型コロナの感染に加え、ロシアによるウクライナ侵攻といった、世界を揺るがすような事態も起きました。

物価高騰や円安という生活に直結するものから、安全保障や憲法といった国の在り方に関わるものまで、政治課題が数多く浮上しています。

それぞれの課題に各党がどう臨もうとしているのか、道筋を示すことが求められます。

<議席の焦点は?>

注目すべき数字が、いくつかあります。
まず「56」です。

これは、与党の自民・公明両党が、参議院全体で過半数の議席を維持するのに必要な議席の数なんです。

今回の選挙で定員が増え、参議院全体の過半数は125となります。

両党の非改選の議席が69ですので、今回、必要なのは56議席ということになります。

選挙前より、10議席以上減らしても達成できることになりますが、もしこれを割り込むとなりますと、与党だけでは、参議院で法案などを可決できなくなります。

政権運営に大きな影響が出ることも想定されますので、与党としては、何としてもこの議席を獲得したいというわけなんです。

対する野党ですが、第一党の立憲民主党の泉代表は、野党全体で改選議席の過半数にあたる、63議席以上の獲得を目指す考えを示しました。

一方、日本維新の会は、今回の選挙を、野党第一党を目指すための足がかりにしたいとして、比例代表で、立憲民主党を上回る、野党最多の得票を目標とするとしています。

両党の議席の差は、参議院全体で30の差がありますが、この差がどうなるかによって、今後の野党内の主導権争いに影響する可能性もあります。
そして、もう1つ注目すべき数字が「83」です。

これは、憲法改正に関わる数字で、改正に前向きな自民・公明両党と日本維新の会、国民民主党の4党で、改正の発議に必要な参議院全体の3分の2にあたる議席を確保するのに必要な議席の数です。

岸田総理は、この3分の2という数字については「中身が一致できることがポイントだ」としていますが、まずは前向きな勢力が、この議席数に達するかどうかが、議論の先行きを左右することになると思います。

<与野党は選挙戦にどう臨む?>

与党側は、物価の高騰が争点になっていることを踏まえ、これまでの政府の対応で、物価の上昇率は欧米に比べて抑えられているとしつつ、さらなる対策を講じていくこともアピールしたい考えです。

また、外交面での政権の実績も強調し、政治を安定させる必要性を訴えていく方針で、勝敗のカギを握るとされる「1人区」を中心に支持の拡大を図ることにしています。

ただ、自民・公明両党の間では、選挙協力が一時難航したこともあり、連携が機能するかどうかが問われます。

一方の野党側は、政府の物価高騰対策は不十分で、国民生活を守ることができないなどと批判を強め、それぞれが掲げる政策の有効性を訴える方針です。

そして、与党を改選議席の過半数割れに追い込むとともに、反転攻勢に向けて勢力の拡大を図りたい考えです。

ただ、前回・前々回はすべての「1人区」で野党候補を一本化したのに対し、今回は32のうち、11にとどまりました。

これが選挙結果にどうつながるかが注目されます。