フィリピン マルコス次期大統領 農業相兼務し食料価格上昇対応

フィリピンのマルコス次期大統領は20日、就任を前に記者会見し、ウクライナ情勢が食料価格の上昇を招くおそれがあるとして、次期政権でみずからが農業相を兼務して対応にあたると発表しました。

フィリピンでは、ウクライナ情勢を受けて燃料や肥料の価格が高騰していて、農業省は主食の米の価格が今後、およそ2割上昇するおそれがあるという見通しを発表しています。

こうした中、今月30日に大統領に就任するマルコス氏が記者会見を開き「次の四半期には食料価格が上昇すると予測している。ウクライナでの出来事が、フィリピンの農業と食料供給に非常に深刻な影響を及ぼしている」と述べ、次期政権でみずからが農業相を兼務して、食料の増産など、対応にあたると発表しました。

フィリピンで大統領が農業相を兼務するのは異例ですが、マルコス氏は選挙期間中、米の価格を現在の相場のおよそ半分に引き下げると主張していて、国民生活に直結する食料問題に率先して取り組むことを印象づけたいねらいがあるものとみられます。