G20保健相会議 コロナ教訓に感染症対策の基金設立など協議

G20=主要20か国の保健相会議がインドネシアで開かれ、新型コロナウイルスの感染拡大の教訓を踏まえ、今後の感染症対策に充てるための基金の設立などについて協議が行われました。

会議は20日、インドネシアのジョグジャカルタで対面とオンラインを組み合わせて開かれ、G20各国やWHO=世界保健機関などからおよそ130人が出席しました。

この中では、今後、新たな感染症が世界的に大流行する事態に備えるには、およそ100億ドル、日本円で1兆3500億円規模の対策費が必要だとして、そのための基金の設立について協議が行われました。

また、各国への渡航を円滑にするため、新型コロナのワクチンの接種歴を記録したQRコードを読み取る世界共通のシステム作りについても話し合われたということです。

G20は、ことし10月に再び保健相会議などを開いて詳細を詰める方針で、会議のあと記者会見したWHOのテドロス事務局長は「もし今、別のウイルスに襲われたら、新たな混乱が起きるだろう。スピード感を持って対策を進めることが重要だ」と述べました。

G20をめぐっては、ロシアの参加の是非が議論を呼んでいますが、今回は副保健相が対面で出席しました。

インドネシア政府の関係者によりますと、複数の国からウクライナへの軍事侵攻を非難する発言が相次いだということです。