キム総書記 プーチン大統領に祝電 ロシアに後ろ盾の役割期待か

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記は、ソビエト崩壊によるロシアの誕生を祝う記念日に合わせてプーチン大統領に祝電を送り、ウクライナ侵攻を念頭にロシアへの支持を改めて表明しました。弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮に対して国際社会から制裁強化を求める声が上がる中、ロシアに今後も後ろ盾としての役割を期待する思惑もあるとみられます。

12日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、キム・ジョンウン総書記がソビエト崩壊によるロシアの誕生を祝う「ロシアの日」と呼ばれる記念日に合わせてプーチン大統領に祝電を送ったと伝えました。

キム総書記はロシアによるウクライナへの軍事侵攻を念頭に「プーチン大統領の指導のもと、国の尊厳や安全を守るため、正義の偉業の実現に向けすべての難関に打ち勝っている。わが人民はこれに全面的な支持と声援を送っている」とロシアへの支持を改めて表明しました。

そのうえで「国際的な正義を守り世界の安全を保障するため、両国の戦略的協力がさらに緊密になっていくと確信している」として関係強化に意欲を示しました。

ロシアは先月、国連の安全保障理事会で弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮への制裁決議案に拒否権を行使し反対していて、キム総書記としては今後もロシアに後ろ盾としての役割を期待する思惑もあるとみられます。