サッカー日本代表【詳細】0対1でブラジルに敗れる

サッカーの日本代表は11月に開幕するワールドカップカタール大会に向けた強化試合として6日夜、国立競技場で世界ランキング1位のブラジルと対戦し、0対1で敗れました。後半、ネイマール選手にペナルティーキックを決められ、決勝点を奪われました。

世界ランキング23位のサッカーの日本代表は、ことし11月に開幕するワールドカップカタール大会に向けた強化の一環として、国立競技場で世界1位のブラジルと対戦しました。

日本はアジア最終予選に出場した選手を軸にフォワードに古橋亨梧選手、中盤に原口元気選手を加えた先発メンバーで臨みました。

ブラジルはエースのネイマール選手やヨーロッパチャンピオンズリーグを制したスペイン1部、レアルマドリードのカゼミーロ選手やビニシウス選手などが先発しました。

試合はネイマール選手を中心としたブラジルに攻められる時間が長くなりましたが、吉田麻也選手や板倉滉選手などの守備陣が粘り強く守って0対0で折り返しました。

しかし後半、ペナルティーエリアで相手を倒してファウルを与えてしまい、ペナルティーキックをネイマール選手に決められて先制されました。
日本は途中出場した三笘薫選手が左サイドから再三ドリブルをしかけてチャンスを作りましたが、得点を奪うことができず、0対1で敗れました。

これで日本はブラジルとの対戦成績は11敗2引き分けとなりました。

また、この試合は新しい国立競技場になって初めての日本代表の試合となり、6万3638人が訪れました。

森保監督「すべてでレベルアップしていく」

試合後、森保一監督は「選手たちにはチャレンジすること、積極的に戦うこと、我慢強く戦うことを表現しようと伝えて送り出した。ブラジル相手に我慢強く戦うところは戦い、攻撃ではしっかりチャレンジしてくれた。ただ勝つためには、クオリティーを上げていかないといけない。十分、世界と戦っていけるということをきょう示すことができた。選手たちとともにすべてでレベルアップしていく」と話していました。

吉田麻也「ワールドカップへ一丸になって」

日本代表のキャプテン吉田麻也選手は「立ち上がりに自信を持って前から行こうと。あとは落ち着いたら少し相手をブロックに行って、その出どころからのショートカウンターを考えていた。うまくできた部分もあればしっかり相手に寄せをはがされたところもあった。課題と収穫が両方ある試合だった」と振り返りました。

ブラジルの攻撃を1失点に抑えた守備については「きょうのテーマは立ち上がりに失点しない、0対0の時間を長くすることだったので、そこはよかった。ただ、相手のクオリティーももっとシリアスなワールドカップの南米予選とは違う。この試合をベースにしないといけないが、ワールドカップ本戦ではもっともっと、厳しい試合になるということを頭に入れて戦わないといけない」と気を引き締めました。
そのうえで「新しい国立競技場での初めての日本代表の試合がブラジル戦だということは非常に意味のあることだと思う。たくさんのお客さんに来ていただいて、試合前にはチームメートにサポーターの皆さんはブラジルを見に来ていると思うが、最後は日本を応援してよかったと思えるような試合にしたいと言った。そのように思ってもらえたらいい。また、ワールドカップに向けて一丸になって戦っていきたい」と話していました。

南野拓実「個人的に課題を感じた」

南野拓実選手は「ブラジルは僕たちよりも格上で個人的に課題を感じた。最後に失点して負けてしまったのは残念だ。この半年で、それぞれがレベルアップしてワールドカップに向けていい準備をしていけるように頑張りたい」と決意を話していました。

遠藤航「1対1のこだわり よさは少しずつ出せた」

フル出場した遠藤航選手は「全体的にはそんなに悪くなかったと思う。ただ、終盤に点を取られてしまったことを考えると、まだ力の差があるとも感じる」と振り返っていました。

また、決勝点のペナルティーキックにつながった自身の守備については「あそこにいたのは悪くなかったと思うが、体の入れ方が相手寄りになってしまった。勝敗をわけるところなのでもっと突き詰めて次に向けての課題としていきたい」と話していました。

一方、手応えについても触れ「1対1のところは、強豪国相手に対して個人的にもやれると思っていて、きょうも相手は嫌がっていた。しつこさみたいなところは日本選手らしさだと思うし、個人的にも1対1にこだわってやってきている中で、そのよさは少しずつ出せたと思う」と話していました。

三笘薫「強さ肌で感じた まだまだ差が大きい」

途中出場した三笘薫選手は「ゴール前での守備が強かった。自分がフレッシュな状態で対じしたが、相手は疲れている中で対応してきた。強さを感じたし、スピードのところでまだまだ全然足りないと感じた」と対戦した実感を話しました。

また「誰が出ても同じようなレベルでプレーしてきて、いろんな選手がアイデアを持って崩してくる。一人一人が守りを崩す能力の高さがあり、攻撃ができて、守備ができて、ドリブルができて、パスができる。平均値がとてつもなく高い」と話していました。

今後に向けては「強さを肌で感じることができてよかったが、まだまだ差が大きいと感じた。もっとレベルアップしないと本大会で勝てない」と危機感を口にしていました。

ブラジル チッチ監督「非常にハイレベルな戦い」

ブラジルのチッチ監督は「非常にハイレベルな戦いだった。両チームとも非常に高いクオリティーを示してワールドカップレベルの対戦だったと思う。メンタル面でわれわれは必死に得点を追いかけ、それによって勝利が得られた」と試合を振り返りました。

また、日本や韓国といったアジアのチームと対戦した今回の遠征について、事前に周囲から批判的な声があがっていたことについても触れ「そのような懐疑的な意見というのは完全に無視してもらっていい。そういう批判をする人は今のアジアサッカーのクオリティーや競争力の高さを全く理解していない人だ」と話しました。

ブラジル サンパイオコーチ「日本の最終ライン 堅固だった」

かつてJリーグでプレーした経験もあるブラジルのサンパイオコーチは「日本の最終ラインは非常に強く、堅固だった。森保監督が作り上げたメカニズムが非常に調整がきいていた。すばらしい仕事をしている」と話していました。

日本代表 守備に収穫も 攻撃に課題残る

サッカー日本代表は世界ランキング1位のブラジルを相手に0対1で敗れましたが、収穫と課題がはっきりした試合になりました。

森保一監督は「現段階での力の差は認めないといけない」としつつ、収穫に挙げたのは吉田麻也選手や板倉滉選手を中心にした守備陣です。

ネイマール選手やビニシウス選手など世界屈指の攻撃力を誇るブラジルにシュート18本を打たれながらもペナルティーキックによる1失点にとどめ「最後のところで粘り強く止めるという部分を見せてくれた」と話しました。

一方で森保監督は、強豪を相手に勝ち点を奪うために必要なのは「攻撃力だ」と指摘しました。

日本のシュートの数はブラジルの4分の1以下の4本。

枠内に飛ばしたシュートに至ってはわずか1本にとどまりました。

日本は、後方からロングボールではなく細かくパスでつないで攻撃を組み立てる「ビルドアップ」を徹底しましたが、ブラジルの激しいプレッシャーにさらされ、ボールを失ってピンチに陥ることも少なくありませんでした。

中盤で攻守の要としてプレーした遠藤航選手は「シュートまで持って行くシーンが少なかった。ブラジルみたいな相手に対して先に1点を取るとか、最後追いつくにはどうするかというところは、これからもっと考えてやっていきたい」と厳しい表情で振り返りました。

一方で森保監督は、ビルドアップを徹底し続けたことについては前向きにとらえていて「やり続けることで相手もハイプレッシャーに来る分、体力的に落ちてくるとかいくぐっていけるようになった」と手応えも口にしています。

後半になると、右サイドバックの長友佑都選手が伊東純也選手を追い越してクロスボールを上げたり、左サイドから中山雄太選手があげた浮き球を伊東選手がシュートを打ったりするなど、前半よりもゴールに迫るチャンスも生まれていました。

森保監督は「我慢してトライしたことで、われわれの形に持っていけたと思うので、継続してやっていけば最終的にもっとシュートの形を作れるようになる」と話していて、このスタイルをさらに強化して攻撃力の底上げを進めたい考えを示しました。

<試合経過>

【前半開始】
午後7時20分すぎ、ブラジルのキックオフで試合が始まりました。試合前には、両チームの選手などが、日本代表の元監督、イビチャ・オシムさんの死を悼み、今月2日の試合に続いて黙とうをささげました。
【前半2分】
ブラジルはゴール前でボールを受けたネイマール選手がヒールパスを出し、ルーカス・パケタ選手がシュートを打ちましたが、ゴール左のポストにはじかれました。
【前半9分】
日本は、南野選手が相手に倒されフリーキックを獲得。中山選手がけったボールに板倉選手が頭であわせましたが、オフサイドと判定されました。
【前半11分】
ブラジルはフレジ選手がミドルシュートを打ちましたが、枠を捉えられませんでした。
【前半12分】
日本がこの試合最初のコーナーキックを獲得。伊東選手のキックは、相手に阻まれました。
【前半19分】
ブラジル代表がチャンス。日本のゴール前でネイマール選手のスルーパスにラフィーニャ選手が抜け出してシュートを打ちましたが、日本のゴールキーパー権田選手が足ではじいて、ピンチをしのぎました。

【前半23分】
日本のコーナーキック。伊東選手のキックに遠藤選手が頭であわせましたが、枠をとらえられませんでした。
【前半26分】
ブラジルがフリーキック。カゼミロ選手が頭であわせましたがゴールを外しました。

【前半27分】
ブラジルのネイマール選手がペナルティーエリアの外から右足でシュート。権田選手が両手ではじきゴールを許しませんでした。

【前半32分】
日本は右サイドの伊東選手の右サイドからクロスボールをあげ、古橋選手が頭であわせましたが、オフサイドと判定されました。
【前半33分】
ブラジルのネイマール選手を長友選手が倒してしまい、ブラジルにフリーキック。ネイマール選手のキックが日本選手の壁に当たりました。

【前半35分】
ブラジルのラフィーニャ選手にイエローカードが出されました。

【前半38分】
ブラジルがゴールほぼ正面でフリーキックを獲得。ラフィーニャ選手のキックはゴール左にそれました。

【前半40分】
ブラジルのビニシウス・ジュニオール選手を後ろから倒した日本の遠藤選手にイエローカードが出されました。
【前半42分】
ブラジルはルーカス・パケタ選手のパスを受けたネイマール選手がペナルティーエリア内でシュートを打ちましたが、権田選手がセーブしました。

【前半終了】
日本対ブラジルの試合は、0対0のまま前半を終えました。

後半

【後半開始】
午後8時25分ごろ、後半が始まりました。日本は原口選手に代わって鎌田選手が入りました。ブラジルに選手の交代はありません。

【後半5分】
日本、後半最初のシュートは5分。ペナルティーエリアの外から古橋選手がシュートを打ちましたが、相手ディフェンダーに当たりコーナーキックとなりました。
【後半8分】
ブラジルは右サイドを崩してペナルティーエリア内で細かくパスをつなぎ、最後はネイマール選手がシュートを打ちました。しかし、日本の遠藤選手にあたってゴールはなりませんでした。

【後半9分】
ブラジルのネイマール選手を倒した日本の鎌田選手にイエローカードが出されました。

【後半13分】
日本は後半13分、右サイドバックの長友選手がスルーパスに反応して抜け出し、相手ゴール前にクロスボールを上げるチャンスを作りました。最後は田中選手のシュートが相手に当たり、コーナーキックとなりました。

【後半18分】
ブラジルが選手2人を交代。ビニシウス・ジュニオール選手に代わってガブリエウ・マルチネッリ選手。ラフィーニャ選手に代わってガブリエウ・ジェズス選手が入りました。

【後半19分】
日本は、南野選手がカウンター気味に前線にロングパスを送り、古橋選手が走り込みましたが、ブラジルのゴールキーパー・アリソン選手がボールをおさえました。続けて古橋選手は厳しいプレッシャーをかけましたが、アリソン選手がフェイントを織り交ぜて冷静に交わしました。
【後半19分】
ブラジルはゴールキーパー、アリソン選手の守りからのカウンター攻撃で、パスを受けたネイマール選手が胸でトラップしてそのまま左足でシュートを打ちましたが、日本の守備に阻まれました。

【後半22分】
日本が選手交代。古橋選手に代わって前田選手が入りました。

【後半25分】
ブラジルが選手交代。ダニエウ・アウベス選手に代わってチアゴ・シウバ選手。フレジ選手に代わってリシャルリソン選手が入りました。

【後半27分】
日本は中山選手から浮き球のパスに伊東選手が直接、シュートを打ちましたが、枠を捉えることはできませんでした。

【後半28分】
日本が選手交代。伊東選手に代わって堂安選手、南野選手に代わって三笘選手が入りました。

【後半32分】★GOAL
日本はペナルティーエリア内で、遠藤選手がブラジルのリシャルリソン選手と接触し反則を取られました。この反則で与えたペナルティーキックをネイマール選手にゴール左隅に決められて先制されました。
(日本0-1ブラジル)
【後半35分】
日本の中山選手と競り合ったブラジルのネイマール選手にイエローカードが出されました。
【後半36分】
日本は長友選手に代わって山根選手、田中選手に代わって柴崎選手が入りました。

【後半40分】
ブラジルが選手交代。カゼミロ選手に代わってファビーニョ選手、ルーカス・パケタ選手に代わってブルーノ・ギマライス選手が入りました。

【後半42分】
日本の三笘選手が左サイドから得意のドリブルで再び仕掛けましたが、ブラジルのエデル・ミリタン選手に厳しく体を寄せられ、シュートを打てませんでした。
【後半45分】
アディショナルタイムは3分の表示。

【試合終了】
日本は0対1でブラジルに敗れました。

【日本代表】

【先発メンバー】
▼GK
12 権田修一
▼DF
5 長友佑都
22 吉田麻也
4 板倉滉
20 中山雄太
▼MF/FW
8 原口元気
6 遠藤航
14 伊東純也
10 南野拓実
19 古橋亨梧
17 田中碧

【控え選手】
▼GK
1 川島永嗣
23 シュミット・ダニエル
▼DF
3 谷口彰悟
2 山根視来
26 伊藤洋輝
▼MF/FW
7 柴崎岳
9 鎌田大地
15 三笘薫
24 前田大然
21 堂安律
25 上田綺世
11 久保建英

【ブラジル代表】

【先発メンバー】
▼GK
1 アリソン
▼DF
13 ダニエウ・アウベス
2 エデル・ミリタン
6 ギリェルメ・アラーナ
4 マルキーニョス
▼MF
5 カゼミロ
8 フレジ
7 ルーカス・パケタ
▼FW
10 ネイマール
19 ラフィーニャ
20 ビニシウス・ジュニオール

【控え選手】
▼GK
12 ウェベルトン
▼DF
16 アレックス・テレス
3 チアゴ・シウバ
▼MF
17 ブルーノ・ギマライス
14 ダニーロ・サントス
15 ファビーニョ
▼FW
18 ガブリエウ・ジェズス
22 ガブリエウ・マルチネッリ
21 マテウス・クーニャ
11 フィリッピ・コウチーニョ
9 リシャルリソン
【ブラジル代表】
◇世界ランキング:1位(2022年3月31日時点)
◇日本との過去の対戦成績:12試合 日本の10敗2引き分け(日本は5得点34失点)
<日本との直近5試合の対戦成績>
・2017年11月10日 強化試合●1-3(フランス)
・2014年10月14日 強化試合●0-4(シンガポール)
・2013年6月15日 コンフェデ杯●0-3(ブラジル)
・2012年10月16日 強化試合●0-4(ポーランド)
・2006年6月22日 W杯ドイツ大会●1-4(ドイツ)