3人乗りの自転車 子どもを乗せるのは前が先?後ろが先?

街でよく見かける前後に小さな子どもを乗せた自転車。
ただ、いったん、バランスを崩すと、転倒しやすく、あわや、という経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
実際、子どもを乗せた自転車の事故はあとを絶ちません。
どんな点に注意する必要があるのでしょうか。

(大阪放送局 記者 鈴椋子)

子どもを乗せた自転車 注意が必要

ことし4月、大阪で、幼い子ども2人を乗せた「3人乗り」の自転車が転倒。そのはずみで、自転車の前側に乗っていた3歳の男の子がトラックにはねられて死亡しました。

事故の再発防止に向け、先月、警察が大阪の子育て支援施設で自転車の安全教室を開きました。

幼い子どもを乗せる自転車を安全に使うため、どんな点に注意が必要なのでしょうか?

乗せたり下ろしたりは順番が大事

大事な点の1つは、子どもを乗せたり降ろしたりする際の順番です。

自転車のバランスが崩れて転倒するのを防ぐためには順番が重要だといいます。

「3人乗り」自転車の場合、ポイントは、
▼乗せるのは後ろの子どもから
▼降ろすのは前の子どもから
です。

自転車の前にはスタンドがなく、車輪だけで不安定なためだといいます。

子どもを乗せたまま離れない

そして、停車中は子どもを乗せたまま、その場を離れたり、目を離したりしないこと。

子どもが急に動いたり、暴れたりする可能性があるため、注意が必要だということです。

このほか、
▼子どもが嫌がったとしても安全のためにヘルメットをかぶせること
▼走行中はハンドルを大きく切るとバランスを崩すおそれがあり、前に子どもを乗せている際は特に注意が必要だ
と指摘していました。

参加した人の反応は…

ふだんから2歳の子どもを乗せて自転車を利用しているという29歳の女性は「子どもを乗せる順番は知らなかったので、子どもが増えたときのために頭に入れておこうと思います。スピードを出す車もいて細い道も多いので、自転車に乗る際はいつでも止まれるスピードで運転しています」と話していました。

生後9か月の子どもとともに参加した36歳の女性は「ヘルメットを着けることで守ってもらえると思うので、子どもが嫌がっても言って聞かせたいです。車を持っていないので、自転車を使う機会はこれから多いと思います。車などに気をつけていきたいです」と話していました。

事故は走行中も停車中も

幼い子どもを乗せた自転車の事故はあとを絶ちません。

消費者庁の委員会が、おととし、まとめた調査結果によりますと、全国28の医療機関から集まった情報を分析したところ、調査対象となった平成30年12月までのおよそ8年間に、子どもを乗せた自転車の単独事故で1029人の幼児がけがをしていました。
走行中の事故は▼バランスを崩して転倒や転落するものが45.7%と最も多く、段差や溝といった道路環境のほか、同乗した子どもが立ち上がったことなどが原因になったケースがあるということです。

▼次いで多いのが車輪やチェーンに足や荷物を巻き込むケースで26.5%となっています。
停車中の事故は、▼子どもを乗せたまま保護者が目を離したり、自転車から離れたりして転倒したケースが48.3%と最も多く、▼次いで子どもや保護者が乗り降りしている際などに転倒したケースが22.3%となっています。

事故のなかには、自転車の前後のシートのほか、運転する保護者が子どもをだっこしたり、おんぶしたりしていたケースも含まれているということです。

道路交通法にもとづく規則では幼い子どもをだっこして自転車に乗ることは認められておらず、消費者庁は適切な利用を呼びかけています。

子どもを乗せるときは慎重に

子どもと一緒に自転車に乗るのは送り迎えのときなど、忙しい時間帯であることが少なくありません。

一方で、3人乗りの自転車は運転する人を含めた全重量が100キロを超えることもあり、バランスを崩すと立て直すのは簡単ではありません。

一歩間違うと、大きな事故につながりかねない子どもを乗せた自転車。

それだけに、自転車に乗るときは、より慎重に、そして時間や気持ちにゆとりを持ってほしいと思います。

知ってる?こどものキケン

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