プーチン大統領「制裁解除なら黒海の港から穀物輸出も」

ロシアのプーチン大統領は28日、フランスのマクロン大統領とドイツのショルツ首相とウクライナ情勢をめぐって電話会談を行い、ロシアに対する欧米の制裁の解除を条件に「黒海の港からの穀物輸出も含め、選択肢を見つけることに貢献する用意がある」と強調しました。

フランス大統領府によりますと、電話会談ではウクライナ情勢をきっかけとした世界的な食糧不足の問題について意見が交わされ、マクロン大統領とショルツ首相は、ウクライナから黒海を経由して穀物を輸出できるように南部オデーサの港の封鎖を解くよう求めました。

ロシア大統領府によりますと、これに対しプーチン大統領は「問題は欧米諸国の誤った経済政策とロシアに対する制裁によって引き起こされたものだ」と欧米を批判しました。

そのうえで制裁の解除を条件に「黒海の港からのウクライナの穀物輸出も含め、穀物輸出が妨げられないような選択肢を見つけることに貢献する用意がある」と強調しました。

一方、ドイツ政府の報道官によりますと、ショルツ首相とマクロン大統領は、プーチン大統領にウクライナのゼレンスキー大統領との直接交渉を呼びかけました。

これについてロシア大統領府は、プーチン大統領がウクライナとの停戦交渉について再開に向けた用意があるという姿勢を示したとしていますが、具体的な条件については明らかにしていません。