IMF 日本経済 消費回復で持ち直しも 物価上昇などが下方リスク

IMF=国際通貨基金は、ことしの日本経済について消費の回復で持ち直しが続くという予測を示したうえで、サプライチェーン=供給網の混乱やエネルギーなどの物価上昇が経済の下方リスクだと指摘しました。

IMFが20日開いたセミナーで、アジア経済を分析した担当者は日本経済について、感染拡大で抑えられていた消費が回復し持ち直しが続くとして、ことしの成長率をプラス2.4%とする予測を改めて紹介しました。

その一方で、新型コロナの感染拡大などによるサプライチェーン=供給網の混乱や、ウクライナ侵攻を背景とした地政の緊張、それにエネルギーや食料品といった物価の上昇などが経済の下方リスクだと指摘しました。

そして、低所得者への支援など経済を下支えする政府の政策は適切だとしたものの、景気の回復後、中長期的には高齢化を見据え、財政再建などにしっかりと取り組むことが重要だと強調しました。