G7 財務相らが初日の討議 “ロシアへの圧力強化”確認

ドイツで開かれているG7=主要7か国の財務相・中央銀行総裁会議は、日本時間の20日未明、初日の討議を終えました。
軍事侵攻を続けるロシアに対し圧力を強めていくことを確認したほか、減速が懸念される世界経済についても協調して対策に取り組むことで一致しました。

鈴木財務大臣や日銀の黒田総裁が出席してドイツ西部のボン近郊で開かれているG7の財務相・中央銀行総裁会議は、日本時間の20日午前1時すぎ、初日の討議を終えました。

この中で、各国は、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアに対し経済制裁を通じて圧力を強めていくことを確認したほか、ウクライナへの追加の財政支援を巡って意見を交わしました。

また、原油などの原材料価格の高騰や食糧の供給不足によって減速が懸念される世界経済についても議論し、協調して対策に取り組むことで一致しました。

初日の討議のあと、鈴木財務大臣は記者団に対し「ウクライナに対する全面的な支援と連帯が必要だ。こうした観点から日本は世界銀行との協調融資を3億ドルから6億ドルに倍増することを表明した」と述べました。

また鈴木大臣は「最近の為替相場の急速な動きについて説明したうえで、日本としてG7で緊密な意思疎通を図り適切に対応していく考えであることを伝えた」と述べました。

G7各国は20日の討議を経て声明をまとめることにしていて、ロシアによる軍事侵攻や世界経済の減速懸念に、どこまで具体的な対応を示すかが焦点となります。