G7農相会合 “ウクライナ侵攻で食料安全保障 深刻な影響も”

G7=主要7か国は14日までドイツで開いた農業担当相の会合で共同声明をまとめ、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で世界の食料安全保障に深刻な影響が出るおそれがあると懸念を表明し、ウクライナへの支援や食料価格の動向を監視する方針を打ち出しました。

G7の農業担当相の会合はドイツ南西部のシュツットガルトで14日まで開かれ、共同声明をまとめました。

声明ではウクライナからの農作物の輸出が滞っていることをめぐり、世界の食料安全保障に深刻な影響が出るおそれがあるとして、強い懸念を表明しました。

そして、気候変動などの影響に直面している食料の供給を戦争がさらに圧迫し、飢餓や栄養不良の増加につながると指摘し、その責任はロシアのプーチン大統領らが負うと非難しています。

そのうえで、G7としてウクライナから農作物の輸出が再開できるよう支援するほか、食料価格の動向を監視するとともに、価格の高騰を招きかねない過剰な備蓄を防ぐ対策を取るなどとしています。

食料の問題をめぐっては、同じくドイツで開かれたG7の外相会合でも協議され、ドイツのベアボック外相はウクライナの港から2500万トンの穀物が輸出できなくなっていると指摘し鉄道など別の手段で運び出すことを検討する考えを示しました。