北京パラで金3つ 「二刀流」の村岡桃佳 パラ陸上に復帰し優勝

パラ陸上のトップ選手が集まる「ジャパンパラ大会」が14日から京都市で始まりました。
女子100メートル車いすのクラスでは、ことし3月に行われた北京パラリンピックのアルペンスキーで3つの金メダルを獲得した村岡桃佳選手が「二刀流」としてパラ陸上に復帰し優勝しました。

「ジャパンパラ大会」は14日から2日間、京都市のたけびしスタジアム京都で行われ、去年夏の東京パラリンピックで活躍したトップ選手が出場しています。

このうち女子100メートル車いすのクラスには、東京パラリンピックのこの種目で6位に入賞し、ことし3月の北京パラリンピックのアルペンスキー女子で金メダル3つ、銀メダル1つを獲得した村岡選手が出場しました。

「二刀流」に挑戦している村岡選手は、次の夏と冬のパラリンピックにも出場を目指す考えを示していて、冬の競技を終え、この大会がパラ陸上の復帰戦でした。

村岡選手は、得意のスタートから飛び出して追い風3.4メートルの参考記録ながら自身が持つ日本記録まで0秒01差に迫る16秒68をマークして優勝しました。

また、男子400メートルと1500メートルの車いすのクラスでは、いずれの種目も東京大会で金メダルを獲得した佐藤友祈選手が優勝し、実力を示しました。

男子100メートル義足のクラスでは、この種目の東京パラリンピック代表の山本篤選手が13秒16で優勝、女子100メートル、腕に障害のあるクラスでは、2大会連続でパラリンピックに出場した辻沙絵選手が自身が持つ日本記録を0秒16更新する12秒69をマークし優勝しました。

村岡桃佳「すごくいい復帰戦だった」

村岡桃佳選手は「北京大会のあと、なかなか練習する時間がなくて体力の低下を感じていた。記録より現状の確認で臨んでいたので、まずは走り切れてよかった。すごくいい復帰戦だった」と振り返りました。

追い風で参考記録ながら自身が持つ日本記録に迫ったタイムについては「いいフィーリングでスピードに乗せることができた。風に助けられた部分が大きいので、どのような状況でもいいタイムをコンスタントに出せるようにしていきたい」と話していました。

今後については「下積みをする苦しい期間が続くが、パリ大会までの2年間を全力で挑んでいきたい」と意気込みを話していました。

山本篤「よしとするタイムだった」

山本篤選手は「今のコンディションの中で、100%の力を出せたので、自分の中ではよしとするタイムだった」と振り返りました。

山本選手は現在、陸上のほかにゴルフにも挑戦しているということで「大会で3日連続でゴルフをすることは疲れるが、陸上にはゴルフで培う諦めない心が生きている」と話していました。

東京で金の佐藤友祈 100メートル出場の理由は?

佐藤友祈選手は14日のレースで東京パラリンピックで金メダルを獲得した男子400メートルと男子1500メートルのほかに、男子100メートルにも出場し、3つの種目を終えて「くたくたです」と振り返りました。

「これまでまったく興味がなかった」と言い切り、苦手だという100メートルにエントリーしたのは、次の2024年のパリパラリンピックで1500メートルに出場できないためです。

IPC=国際パラリンピック委員会は去年11月、パリパラリンピックで1500メートルの車いすのクラスのうち、佐藤選手が出場できるクラスの除外を発表しました。

除外について、佐藤選手は14日のレース後「どうしようもないことだ」と心境を話しました。

そのうえで100メートルへの挑戦を決めた理由については「パリで400メートル1個の金メダルより100メートルも取りにいったほうが、モチベーションが上がると思った」と胸の内を明かしました。

14日の100メートルのレースは18秒91で3位となり「多くの人が『佐藤は100メートルでは金メダルは無理だ』と思っていると思うが、それをひっくり返すのが好き。自分には伸びしろしかないので僕だったらいける」と新たな種目に挑む自分自身に期待している様子でした。