銃撃で死亡 パレスチナ人記者の葬儀 イスラエル治安部隊と衝突

イスラエル軍によるパレスチナ人への襲撃作戦を取材中、銃撃を受けて死亡したパレスチナ人記者の葬儀がエルサレムで行われましたが、イスラエルの治安部隊と参列者のパレスチナ人が衝突し、けが人が出る事態となりました。

中東の衛星テレビ局アルジャジーラのパレスチナ人記者、シリーン・アブアークレさんは、今月11日、ヨルダン川西岸地区のジェニンでイスラエル軍による武装したパレスチナ人への襲撃作戦を取材していたところ、頭部に銃撃を受け、死亡しました。

13日、エルサレムでアブアークレさんの葬儀が行われ、多くのパレスチナ人が参列し、祈りをささげました。友人だったというパレスチナ人の女性は「とても謙虚で、控えめなジャーナリストで、パレスチナ人の声なき声を伝えてくれた。私たちの誰もが彼女との特別なストーリーを持っていて、本当に大きな損失だ」と悲しんでいました。

しかし、葬儀の最中、イスラエルの治安部隊は、旗などを掲げて参列したパレスチナ人を激しく取り締まり、けが人が出る事態となりました。
アブアークレさんの死をめぐっては、アルジャジーラやパレスチナ暫定自治政府が、「銃撃はイスラエル側によるものだ」と主張する一方、イスラエル側も独自に捜査を進めています。

現場となったジェニンでは、13日もイスラエル軍が襲撃作戦を進め、銃撃戦でイスラエルの兵士1人が死亡するなど、今後も緊張が続くことが懸念されています。

米サキ報道官「平和的であるべき葬儀への介入遺憾」

これについてアメリカ・ホワイトハウスのサキ報道官は「葬儀の映像はひどく心がかき乱されるもので、平和的であるべき葬儀への介入を遺憾に思う。葬儀や遺族には敬意を払うよう促した」と述べ、イスラエルに不快感を示しました。

また、EU=ヨーロッパ連合も声明を出し「葬儀の場で繰り広げられた光景にはぞっとした」と指摘したうえで「いやがらせや辱めを受けることなく、平和的に別れを告げ、哀悼の意をささげられるようにすることは、人間として最低限の配慮だ」とイスラエルの対応を非難しました。