ウクライナ東部 激しい攻防続く 相次ぐ学校への攻撃に批判の声
ロシアはウクライナ東部2州の掌握を目指し、攻撃の拠点となる地域でウクライナ軍との間で激しい攻防が続いています。
また、ウクライナ北部や東部の州ではロシア軍による学校への攻撃が相次ぎ、批判の声が高まっています。
ロシア国防省は13日、ウクライナ中部クレメンチュク近郊にある燃料施設などをミサイルによる攻撃で破壊したほか、東部ハルキウの周辺ではアメリカ製のレーダーを破壊したなどと発表しました。
ロシア軍の動きについてイギリス国防省は、ウクライナ東部のハルキウ州のイジュームや、ルハンシク州のセベロドネツクの近郊に兵力を集約し、東部ドネツク州のウクライナ側の拠点への前進に向けた突破口を開こうとしていると指摘しています。
イギリス国防省は「この地域のウクライナ軍がウクライナ西部の部隊から支援を受けられないように孤立させることが目的だ」という見方を示しています。
また、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は12日、ロシア軍は、東部ハルキウ州のイジュームからの侵攻は失敗しているとする一方、東部ルハンシク州のセベロドネツクでは、周辺の町を掌握するなど部隊の進撃がみられ、今後数日間、この周辺で攻勢が激しくなるという分析を示しています。
ロシア軍は東部のドネツク州とルハンシク州の掌握を目指していて、この2州や攻撃の拠点となる地域でウクライナ軍との間で激しい攻防が続いています。
一方、ウクライナの非常事態庁は、北部のチェルニヒウ州で12日未明、学校がロシア軍の攻撃を受け、3人が死亡、12人がけがをしたと明らかにしました。
7日には、多くの市民が避難していた東部ルハンシク州の学校が空爆を受け、およそ60人が死亡したばかりで、ゼレンスキー大統領は「学校を攻撃して何を得られるというのだ。このような命令を下せるロシア軍の司令官たちは病的で救いようがない」と強く非難したほか、国際社会からも批判の声が高まっています。
CNNによりますと、銃撃された2人は死亡したということで、ウクライナの検察当局が戦争犯罪の疑いで捜査を進めていると伝えています。