G7外相会合 ドイツで開催へ ロシアへの圧力強化が焦点

G7=主要7か国の外相会合が日本時間の13日未明からドイツで開かれます。

ロシアのプーチン大統領がウクライナへの軍事侵攻を改めて正当化し攻撃を強める中で、ロシアへの圧力の強化で引き続き一致した姿勢を示すことができるかが焦点です。

G7の外相会合は、ドイツ北部のバルト海に面したリゾート地バイセンハウスで12日夜、日本時間の13日未明から、林外務大臣も参加して14日まで3日間の日程で始まります。

会合には、ウクライナのクレバ外相や、隣国モルドバのポペスク外相も一部の日程で参加する予定で、会場のホテル周辺では大勢の警察官が厳重な警備態勢を敷いています。

会合は、ロシアによるウクライナ侵攻への対応が主な議題で、議長国ドイツの外務省は、侵攻の影響によるエネルギー価格の高騰などへの対応についても話し合うとしています。

また、海洋進出を強める中国や北朝鮮の核・ミサイル開発などについても議論が行われる見通しです。

G7は今月8日、首脳がオンラインで会合を開き、ロシアへの圧力をさらに強めるため、石油の輸入を段階的に、もしくは、直ちに禁止することで一致しましたが、プーチン大統領は、9日の戦勝記念日で侵攻を改めて正当化し攻撃を強めています。

外相会合では、G7としてロシアへの圧力の強化で、引き続き一致した姿勢を示すことができるかが焦点です。

林外相 開催地ドイツに到着

林外務大臣は、日本時間の13日未明に開幕するG7の外相会合に出席するため、12日午後6時前、ドイツに到着しました。

林大臣は11日の記者会見で「今回の会合は、ロシアのウクライナ侵略の前から予定されていたもので、ウクライナ情勢のみならず、インド太平洋における諸課題など、さまざまな論点について率直な議論を行い、改めてG7としての連携強化を図りたい」と述べました。

今回の外相会合は、来月の首脳会議に向けた調整の場として、ウクライナ情勢が主な議題となることから、林大臣は、ロシアへの制裁措置など日本の対応を説明するとともに、アジア地域でも、ロシアに対する包囲網形成に向け努力していることを伝える方針です。

また、会合では、海洋進出を強める中国や北朝鮮情勢などをめぐっても議論が行われる見通しで、ウクライナ情勢がアジア地域の秩序にも波及しうるとして、自由で開かれたインド太平洋の重要性を重ねて訴え、G7の連携強化を図りたい考えです。