オーストラリアの中央銀行 11年半ぶりの利上げを決定

オーストラリアの中央銀行は3日、大幅なインフレを抑制しようと、政策金利を0.25%引き上げることを決め、11年半ぶりとなる利上げに踏み切りました。世界的にインフレが進む中、各国の中央銀行が金融引き締めの動きを加速させています。

オーストラリアの中央銀行にあたる連邦準備銀行は3日、金融政策を決める会合を開き、政策金利を0.25%引き上げ、0.35%とすることを決めました。

オーストラリアでは不動産価格の高騰や燃料価格の上昇を受けて、ことし1月から3月までの消費者物価がおよそ21年ぶりの大幅な上昇率になっています。

中央銀行としては金融引き締めによってインフレを抑え込もうというねらいで、利上げは2010年11月以来、11年半ぶりになります。

中央銀行は声明で「物価の上昇は予想以上に高い水準になっている。賃金の伸びが確認できることも踏まえ、金融の正常化を始めるのが適切だ」とし、今後の追加の利上げも示唆しました。

ロシアによるウクライナ侵攻の影響もあって世界的にインフレが進む中、アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が今週、2つの金融引き締め策を議論するなど、各国の中央銀行が金融引き締めの動きを加速させています。