ANA 2年連続最終赤字 感染拡大や燃料費の高騰が主な要因

航空大手のANAホールディングスの昨年度1年間のグループ全体の決算は、新型コロナの影響で利用者が大幅に落ち込み、最終的な損益が1430億円余りの赤字となりました。最終赤字は2年連続ですが、今年度は需要が回復し黒字に転換する見通しだとしています。

ANAホールディングスが28日に発表した3月までの1年間の決算は、売り上げが1兆203億円と前の年度より40%増加しましたが、最終的な損益は1436億円の赤字となりました。

最終赤字は2年連続で、オミクロン株による新型コロナの感染拡大や燃料費の高騰が主な要因です。

今年度の利用者については、国際線は感染拡大前の2019年度と比べて3割余りにとどまる一方、国内線は8割まで回復する見込みだとしています。

こうした需要の回復やコスト削減の効果を踏まえ、来年3月までの1年間の業績の見通しは、売り上げが1兆6600億円、最終利益は210億円の黒字に転換すると予想しています。

28日の会見で、芝田浩二社長は「強じんな企業体質への変革は進んでいる。回復局面にあるすべての需要を取り込んで黒字にしていきたい」と述べました。