JR東海 グループ全体の決算 519億円余の赤字

JR東海の昨年度1年間のグループ全体の決算は、500億円を超える最終赤字となりました。
東海道新幹線の利用者数が新型コロナウイルスの感染拡大前と比べて、依然落ち込んでいることが主な要因で、通期決算での最終赤字は2年連続です。

JR東海が26日発表した昨年度1年間のグループ全体の決算によりますと、売り上げは9351億円余りと、新型コロナの影響を大きく受けた前の年度から13.6%増えましたが、運行経費などを差し引いた最終的な損益は519億円余りの赤字となりました。

JR東海の通期決算が最終赤字となるのは2年連続です。

これは、東海道新幹線の利用者数が新型コロナウイルスの感染拡大前と比べて、依然落ち込んでいることが主な要因です。

一方、今年度1年間の業績予想は、新型コロナの感染対策が進み、新幹線などの利用が回復すると見込んで、売り上げは前の年度よりも42.4%増えて1兆3320億円、最終的な損益は1460億円の黒字に転じる見通しだとしています。

一方、JR東海は26日、「リニア中央新幹線」の着工を認めていない静岡県に対し、水資源への影響を抑えるための新たな対策案を示しましたが、これについて金子慎社長は記者会見で「地域の不安や懸念が払拭(ふっしょく)されるよう努力したい。どういう方法が受け入れられるかを聞いて対応していきたい」と述べました。