米国務・国防長官 キーウを訪問 ゼレンスキー大統領と会談

ロイター通信など複数のメディアは、アメリカのブリンケン国務長官とオースティン国防長官がウクライナの首都キーウを訪問し、ゼレンスキー大統領と会談したと伝えました。
ロシアによる軍事侵攻後、アメリカの主要閣僚がウクライナの首都を訪問するのは初めてで、ウクライナ東部などでロシア軍が攻勢を強める中、軍事支援などについて協議したとみられます。

ロイター通信やAP通信など複数のメディアは、ウクライナ大統領府の顧問の話として、アメリカのブリンケン国務長官とオースティン国防長官がウクライナの首都キーウを訪れ24日、ゼレンスキー大統領と会談を行ったと伝えました。

会談についてアメリカ政府は発表していませんが、ゼレンスキー大統領は23日に行った記者会見で、両長官と24日にキーウで会談するとしたうえで「私たちが必要としている武器や供与してもらえる時期について話し合うことになるだろう」と述べていて、アメリカによるウクライナへの軍事支援などについて協議したとみられます。

ロシアによる軍事侵攻が始まってからのこの2か月で、アメリカの主要閣僚がウクライナの首都を訪問するのは初めてです。

ロシア軍は、首都キーウの早期掌握を断念したあと、作戦が「第2段階」に入ったとして、東部での大規模な戦闘に向けて部隊の移動を進めています。

ウクライナ東部は見晴らしのよい広大な土地が広がり、砲撃による戦闘が激化することが予想されていて、アメリカ政府は21日、りゅう弾砲72門や14万発を超える砲弾などの追加支援を発表しています。

バイデン政権としては主要2閣僚が首都を訪問し、追加の軍事支援を約束することで、ウクライナとの連帯を示し、ロシアをけん制するとともに、今後の中長期的な対応を協議するねらいがあるとみられます。

このあとオースティン国防長官は26日に、ドイツにあるアメリカ空軍の基地でNATO=北大西洋条約機構の加盟国など関係国を集め、ウクライナの戦況や安定的な軍事支援の在り方などについて協議することにしています。