マリウポリ近郊に“集団墓地”か ロシア軍が遺体埋葬の可能性

ロシア軍に市内の大部分が掌握されたウクライナ東部のマリウポリについて新しく公開された衛星画像からは、ロシア軍が近郊に集団墓地を作り市民の遺体を埋葬していた可能性があるとの指摘が出ています。

人工衛星を運用するアメリカの企業「マクサー・テクノロジーズ」は21日、マリウポリから西に20キロほど離れた近郊の村に作られた集団墓地だとする衛星画像を公開しました。

先月(3月)19日から今月の3日までに撮影された5枚の画像には空き地の道路側にざんごうのようなものが掘られ、少しずつ拡大している様子が写されていて「マクサー・テクノロジーズ」によりますと、長さ85メートルほどの墓の列が4つ確認できたということです。

これについてマリウポリ市長の顧問、アンドリュシェンコ氏は「ロシア軍が市民の遺体をトラックで運び遺棄した。戦争犯罪を隠蔽しようとしている」と非難しているほか、マリウポリ市議会は「ロシア軍は3000人から9000人の遺体を埋めた可能性がある」とSNSに投稿していて、多数の遺体を埋葬していた可能性があると指摘しています。