中国 上海 “市の共産党トップを住民が批判” SNSで動画拡散

新型コロナウイルスの感染拡大で厳しい外出制限が続く中国の上海では、次の最高指導部入りの可能性も取り沙汰される市の共産党トップが住民から批判されたとされる動画が拡散していて、習近平指導部は神経をとがらせているとみられます。

中国の上海では、新型コロナウイルスの感染者が12日、無症状の人を中心に2万6330人確認されました。

一日の感染者数は11日、前の日に比べて11日ぶりに減少しましたが、12日に再び過去最多を更新し、市内各地で厳しい外出制限が行われています。

住民にとって食料の調達も難しくなる中、中国メディアは上海市の共産党トップの李強書記が11日、市内の住宅地を視察し、生活への影響を抑えることを強調したと伝えました。

しかし、中国のSNS上では、李書記が住民に「食料などの生活物資が足りていない」などと詰め寄られ、批判されたとされる動画が拡散しています。

こうした内容について中国メディアは伝えていませんが、李書記は、習近平国家主席のかつての部下で、ことし後半に予定されている5年に1度の共産党大会では、最高指導部入りの可能性も取り沙汰されてきただけに、習指導部はこうした人事への影響を避けようと神経をとがらせているとみられます。