米 消費者物価指数 約40年ぶりの高水準 記録的インフレに拍車

アメリカの先月の消費者物価指数は前の年の同じ月と比べて8.5%上昇し、およそ40年ぶりの高い水準になりました。ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけにした原油価格の高騰などで記録的なインフレに拍車がかかっています。

アメリカ労働省が12日に発表した先月の消費者物価指数は、前の年の同じ月と比べて8.5%上昇し、1981年12月以来、40年3か月ぶりの高い水準になりました。

アメリカでは、物流の混乱や人手不足を背景に記録的なインフレが続いていますが、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をきっかけにした原油価格の高騰などが物価の上昇に拍車をかけた形です。

項目別では「ガソリン」が48%の上昇と大きく値上がりしたほか、「電気代」が11.1%、「食品」が8.8%、上昇しました。

また、エネルギーと食品を除いた物価指数も上昇傾向が続いていて、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って外出制限などが続く中国の経済活動の停滞で、世界的なサプライチェーン=供給網がさらに混乱する懸念も高まっています。

中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会はインフレを抑え込むため、先月、ゼロ金利政策の解除に踏み切りましたが、来月の会合では通常の2倍の幅で利上げを行う可能性を示していて金融引き締めのペースを速めることになりそうです。