G7・NATO外相会合 ロシアへの圧力強める姿勢打ち出せるか

ウクライナの首都キーウ近郊でロシア軍が撤退したあと多くの市民が殺害されているのが見つかり欧米各国がロシアへの非難を強める中、G7=主要7か国やNATO=北大西洋条約機構は7日、外相会合を開きます。追加の制裁や軍事支援でロシアへの圧力を一段と強める姿勢を打ち出せるかが焦点です。

G7とNATOは7日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をめぐってベルギーの首都、ブリュッセルで外相会合を開きます。

ウクライナの首都キーウ近郊などではロシア軍が撤退したあと多くの市民が殺害されているのが見つかり、欧米各国はロシアへの非難を強めています。

このため一連の会合では制裁の強化など今後の対応について意見を交わす予定で、このうち6日から始まったNATOの外相会合ではウクライナに対するさらなる軍事支援のほか、財政面や人道面での支援についても協議が行われます。

会合に先立ってアメリカのブリンケン国務長官は6日、記者団に対し「これまでの取り組みをいかに続けるかだけでなく、どう強化していくかも話し合う」と述べ、ウクライナへの軍事支援を強化するとともにロシアに対する圧力を強めていく考えを強調しました。

7日の会合には日本や韓国、オーストラリアなどもパートナー国として参加する予定です。

NATOはロシアの軍事侵攻は国際社会全体にかかわる問題だととらえていて、日本などとさらに協力を深めることで合意したいとしています。

林外相 追加制裁やウクライナ支援など日本対応説明へ

6日に日本を出発した林外務大臣は日本時間の昼ごろ、ベルギーの首都ブリュッセルに到着し午後に開かれるG7の緊急の外相会合に出席します。

会合ではウクライナの首都キーウ近郊などで多くの市民が殺害されているのが見つかったことを受け、ロシアへの追加制裁の扱いなどが議論される見通しです。

この中で林大臣は追加制裁やウクライナ支援など日本の対応を説明することにしていて、G7でできるだけ足並みをそろえ圧力を強めたい考えです。

また林大臣はNATO=北大西洋条約機構に加盟している国々に、韓国やオーストラリアといったパートナー国などが加わった外相会合にも出席する予定です。

林大臣としてはこの会合で、中国などを念頭に今回のロシアの軍事侵攻はヨーロッパだけにとどまらずインド太平洋地域を含めた国際秩序全体の根幹を揺るがすものだという認識を共有し、軍備管理やサイバー分野などでの連携を深めていくことを確認したいとしています。