ペルー ウクライナ侵攻の影響で燃料など高騰 首都では抗議デモ

南米のペルーでは、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響から燃料や食料品などの値上がりが急激に進んでいます。首都リマでは値上げに抗議する市民と警察官が激しく衝突し、けが人が出るなど混乱が広がっています。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で、南米のペルーでは燃料や食料品、高速道路の通行料金などの値上げが一段と進み、先月には26年ぶりとなる高い物価上昇率を記録しました。

このため、先週末から首都リマを中心に一連の値上げに抗議するデモが広がっていて、一部の市民が商業施設で略奪したり、高速道路の料金所を襲撃したりするなど破壊行為が起きています。

カスティジョ大統領は4日、リマなどに非常事態宣言を出し、市民の外出を一時的に禁止する措置を取るなど事態の沈静化を図りましたが、市民の反発はさらに強まり、リマ市内では暴徒化したデモ隊と警察官が激しく衝突して複数のけが人がでています。

カスティジョ大統領をめぐっては去年の就任以降、野党側との対立や自身の汚職疑惑などから不安定な政権運営が続いていて、市民の不満が高まっています。