国際的な人権団体 “戦争犯罪行われた”さらに証拠集める方針

首都キーウの北西のブチャで多数の市民の遺体が見つかったことをめぐり、ロシアへの非難が強まっていることについて国際的な人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」の危機・紛争担当ディレクター、アイーダ・ソーヤー氏はNHKのインタビューで「ウクライナ国内の多くの地域で戦争犯罪が行われたことを明確に示している」と述べました。

そして「ロシアが過去にシリア軍と行ったひどい犯罪行為の責任を問われていないことが、彼らによる、さらなる残虐行為を助長させ、ウクライナでの戦争犯罪につながっている」と述べ、ロシアの責任を追及することの重要性を強調しました。

ソーヤー氏によりますと、ブチャには5日までの2日間、ヒューマン・ライツ・ウォッチの担当者が入って市民からの聞き取り調査を行ったということで、ウクライナで行われた疑いがある戦争犯罪を捜査している国際刑事裁判所の裁判などに向けて責任追及のために、今後さらに証拠を集めていく方針だとしています。

ヒューマン・ライツ・ウォッチはロシア軍兵士による女性への暴行や市民の殺害などの行為の目撃証言などをまとめた報告書を3日に発表していて、ソーヤー氏は、ロシア軍が撤退した地域で「さらなる残虐行為が明らかになるだろう」と指摘しました。