南西諸島周辺 大規模地震の発生確率 計算結果公表 地震調査委

南西諸島の周辺で起きる大規模な地震の発生確率について、政府の地震調査委員会は、マグニチュード8クラスの巨大地震が発生するおそれがあるとする計算結果を公表しました。
沖縄県の先島諸島では地震の規模に比べて巨大な津波が発生した例もあるとして、十分な注意が必要だと指摘しています。

政府の地震調査委員会は、南西諸島の海溝や沖縄の与那国島の周辺で起きる地震の規模や発生確率についての長期評価を18年ぶりに見直し、検討結果を公表しました。

それによりますと、南西諸島周辺では111年前の1911年に鹿児島県の奄美大島近海で起きたマグニチュード8.0の喜界島地震が知られていますが、最新の研究結果から、震源は前回の評価より浅いと考えられると指摘しています。

そのうえで、データには不確実性があるため、今後30年以内にこの領域でマグニチュード8程度の地震が発生する確率は「不明」としつつも、同じ規模の巨大地震はどこでも起こりうると結論づけています。

また、今後30年以内にマグニチュード7.0から7.5程度の大地震が起きる確率は、南西諸島周辺では「不明」、与那国島周辺では90%程度以上、南西諸島の北西沖の沈み込むプレート内のやや深い場所で起きる地震は60%程度と評価しています。

このほか先島諸島では、江戸時代、1771年に発生し津波が最大で30メートルに達した「八重山地震津波」と同じ規模の津波が繰り返し発生していると考えられるものの、メカニズムは不明で地震活動の評価は困難だとしています。

こうしたケースでは地震の規模に比べて巨大な津波が発生するおそれもあると指摘しています。

地震調査委員会の委員長で防災科学技術研究所の平田直参与は「過去に実際に起きたことは将来も起きるだろうという考えのもと想定を見直した。南西諸島の周辺では巨大地震の発生や高い津波が来るおそれがあることを忘れず、十分注意する必要がある」と話しています。

先島諸島の津波の痕跡は

地震調査委員会によると津波堆積物の調査結果から、先島諸島では過去2000年の間に1771年の「八重山地震津波」のほかにも、同じかそれ以上の規模の津波が少なくとも2回発生していると指摘しています。

評価の根拠の1つとなった静岡大学防災総合センターが、2013年と2014年に、沖縄県の石垣島で行った調査では、海岸から200メートルほど内陸でサンゴの破片や貝などを含んだ3層の地層が見つかりました。

調査地点の標高などから、これらの地層はいずれも巨大化した津波によって出来たとみられるということです。