「1時間後どうなっているか分からない」キエフに住む女性

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く中、去年9月まで広島市に暮らし、現在はウクライナの首都キエフに住むウクライナ人の女性が、NHKのインタビューに応じました。

エフゲニア・ボロディナさんは、去年9月まで4年ほど広島市で暮らし、飲食店などで働いていましたが、新型コロナウイルスの影響で収入が落ち込んだことなどから、故郷のウクライナに戻り、今は首都キエフの中心部のアパートで暮らしています。

ボロディナさんは日本時間の13日夜、NHKのインタビューに応じ「自分のいるところは今は危なくないけど、1時間後どうなっているか分からない。けさも爆発音が聞こえた」とキエフの切迫した状況を話しました。

キエフでの生活については「多くの人が仕事を失い、食料品や水の値段も上がってきた」と説明し「明日はどうやって生活できるか誰も分からない。町を出た人も多い」としています。

また、広島に住む知人たちとは頻繁に連絡を取り合っているといい「広島が恋しいし、友達にも会いたい。戻りたいけど空港も閉まっているし、戦争が終わらないことには、いつになるか分からない」と話していました。

ボロディナさんは、キエフの周囲にロシア軍が迫っていることなどから、脱出することは危険だと考え、当面はキエフに残ると話し「平和がいちばん大事。今だから分かる。早く戦争が終わってほしい。それが私の願いです」と一刻も早い終息を願っていました。

インタビュー中に「今すごい爆発の音が」

しかしインタビュー開始からおよそ30分後。
ボロディナさんが「今すごい爆発の音が聞こえた。電気を消さないといけない。外は空襲警報が鳴っている。もうインタビューを終わらないといけない。バイバイ」と言って、ビデオ通話を終えました。

その後、ボロディナさんの無事は確認されましたが、キエフに住む人たちの安全が脅かされている状況が続いています。