岸防衛相 防弾チョッキなど支援物資 整いしだい直ちに出発を

ロシアから軍事侵攻を受けているウクライナを支援するため、岸防衛大臣は、防弾チョッキやヘルメットを今夜にも輸送できるよう愛知県の航空自衛隊小牧基地で作業を進めているとして、準備が整いしだい直ちに出発するよう命じました。

ロシアから軍事侵攻を受けているウクライナ政府からの要請を踏まえ、政府は支援物資として防弾チョッキやヘルメット、それに防寒服や非常用の食料など、自衛隊が保有する物資を提供する方針です。

このうち防衛装備にあたる防弾チョッキを送ることができるよう「防衛装備移転三原則」の運用指針が改正されたことを受けて、防衛省は8日夕方、幹部会議を開きました。

岸防衛大臣は「極めて短時間でこのような決定に至ったのは、力による現状変更は決して認めず、ウクライナの人々への連帯を示すという力強い意思があったからにほかならない」と述べました。

そのうえで「今このときも、ウクライナの人々は大切な人や国土を守るために果敢に行動し続けており、一刻の猶予もない」と述べ、防弾チョッキやヘルメットを8日夜にも輸送できるよう愛知県の航空自衛隊小牧基地で作業を進めているとして、準備が整いしだい直ちに出発するよう命じました。

防衛省によりますと、支援の第1便では航空自衛隊のKC767空中給油・輸送機1機が隣国のポーランドに向かうということです。

防衛相「断固として反対しなければ」

会議後、岸防衛大臣は記者団に「われわれは志を同じくする仲間と手を携え、自由を愛し、民主主義を信望し、人権が守られないことに深く憤り、強権をもって秩序を変えようとするものがあれば断固として反対しなければならない」と述べ、今後もウクライナをできるかぎり支援していく考えを示しました。