ロシア軍事侵攻 各地で被害拡大 3日にも2回目の停戦交渉見通し

ロシアがウクライナに軍事侵攻を開始して3日で1週間となり、各地で続く戦闘で市民にも多くの犠牲者が出ています。ロシアとウクライナの停戦に向けた2回目の交渉は3日にも行われる見通しですがロシアは強硬な姿勢を貫くとみられ、事態の打開につながるかは依然見通せない情勢です。

ロシアがウクライナに軍事侵攻を開始して3日で1週間となります。

ロシア軍は、首都キエフや第2の都市ハリコフなど各地で攻撃を続けていて市民にも多くの犠牲者が出ています。

ウクライナの非常事態庁はこれまでに市民2000人以上が死亡したと発表しましたが、国連人権高等弁務官事務所は2日、227人の死亡が確認され、犠牲者はさらに増えるとしています。

一方、ロシア国防省は2日、これまでにロシア軍の兵士の死者が498人に上ったとするなど初めて自国の具体的な被害状況を明らかにしました。

こうしたなかロシアとウクライナは先月28日に続いて停戦に向けた2回目の交渉の実施を調整してきました。

これについてロシアの代表団のトップ、メジンスキー大統領補佐官はウクライナ側との交渉が3日にベラルーシ西部のポーランドとの国境付近で行われると明らかにしました。

一方、ウクライナ大統領府の高官も2回目の交渉がまもなく行われるという見通しを示しています。

ただロシア側は停戦の条件としてウクライナの「中立化」や「非軍事化」を要求していて、ウクライナ側の立場とは隔たりがあります。

ロシアは各地で攻撃を激化させるなど軍事的な圧力を強めながらウクライナとの交渉でも強硬な姿勢を貫くとみられ、停戦につながるかは依然、見通せない情勢です。