国連総会の緊急特別会合 開催決まる 安保理で賛成多数

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をめぐり、アメリカなどがすべての国連加盟国が参加できる国連総会の緊急特別会合の開催を提案し、安全保障理事会での採決の結果、賛成多数で開催されることが決まりました。
緊急特別会合は28日から始まり、アメリカとしてはロシアを非難する決議案を採決し圧力を強めたい考えです。

米はロシア非難決議案の採決目指す

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をめぐり、アメリカなどはすべての国連加盟国が参加できる国連総会の緊急特別会合の開催を提案し、国連安保理では27日午後、日本時間の28日午前5時すぎから、開催の是非を問う採決が行われました。

今回の採決では、常任理事国は拒否権を行使できず、採決の結果、理事国15か国のうち11か国が賛成し、国連総会の緊急特別会合が開催されることになりました。

ロシアは反対し、中国、インド、UAE=アラブ首長国連邦は棄権しました。

国連総会の緊急特別会合は28日から始まり、アメリカとしては、すべての国連加盟国が参加できる国連総会の場でロシアを非難する決議案の採決を目指していて、ロシアの国際的な孤立をいっそう際立たせ、圧力を強めたい考えです。

採決のあと、アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は「国連総会ではすべての加盟国がロシアの戦争に対して意見を述べることができる。ロシアの弁護できない行動と国連憲章違反について、ロシアに責任を問う決議も採決できる」と述べて、意義を強調しました。

ロシアの国連大使 強く反論

これに対し、ロシアのネベンジャ国連大使は、ウクライナ東部のロシア系住民は8年間、ウクライナ軍から攻撃されていると主張し「今われわれが経験している危機は、ロシアの軍事作戦から始まったのではない」と述べて強く反論しました。