露議会 ウクライナ“支配地域”との条約案可決 基地設置も規定

ロシアのプーチン大統領が、ウクライナ東部の親ロシア派が事実上、支配している地域の独立を一方的に承認したことを受け、ロシア議会はこの地域との間で結ぶ条約案を可決しました。条約案には、ロシア軍による基地の設置が認められることが規定され、ウクライナ東部で駐留を進める布石とみられます。

ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナの東部2州のうち、親ロシア派が事実上、支配している地域について、独立国家として一方的に承認する大統領令に署名しました。

これを受け、ロシア議会は、親ロシア派が「独立国家」と主張する2つの地域との間で友好協力関係を結ぶ条約案を審議し、22日上下両院で可決されました。

条約案には、ロシアが親ロシア派の支配する地域内で軍事基地やインフラ施設を設置し利用するだけでなく、近代化する権利があるとする項目が盛り込まれています。

プーチン大統領は、この地域の独立を一方的に承認したことを受け、国防省に対して「平和維持」を名目に軍の部隊を現地に送り込むことを指示しています。

今回の条約によって、ロシア軍がウクライナ東部の親ロシア派の地域に軍事施設を設置することなどが可能となり、ロシア軍が東部で駐留を進める布石とみられます。