入院「3日前」の検査で陰性も入院後に感染判明相次ぐ 神奈川

神奈川県横須賀市の病院では、がんなどで入院する患者についても、新型コロナに感染していないか検査してから受け入れていますが、入院後に感染が判明するケースが相次いでいます。病院はオミクロン株は感染力が強く、検査から入院までの間に感染しているのではないかとみて対策を進めています。

神奈川県の横須賀共済病院は、がんや脳卒中などの患者を受け入れる地域の中核病院で、入院する患者は新型コロナの感染の有無を検査しています。

ところが、先月中旬以降、入院前の検査では「陰性」だったにもかかわらず、入院後に感染が判明したケースが15件相次いだということです。

このため、がんや心筋梗塞などの患者が入院する病棟では、新たな受け入れを停止せざるを得なくなり、その数は延べ11フロアに上り、第5波のときと比べて5倍になっているということです。

この病院では、これまで入院する患者に入院の3日前からPCR検査を行ってもらっていましたが、病院によりますと、3日前は「陰性」だった患者が入院までの間に感染力の強いオミクロン株に感染し、入院後に発症したケースがあったということです。

このため、PCR検査は入院の前日、または当日に行うように改め、入院までの期間に感染するのを防ごうとしています。

また、ワクチンを3回接種した看護師が、症状がないために感染していることに気付かず業務をしていたケースもあり、新型コロナ以外の病棟でも、看護師は高性能の医療用マスクとフェースシールドを着けるなど対策しています。
長堀薫病院長は「冬は心筋梗塞や脳卒中などの患者が増えて、ただでさえ一般病棟がひっ迫する中で、患者を受け入れられない病棟が出ると、とても困る。入院前の検査で陰性でも、入院するまでは感染する機会を減らすよう外出などは控えてほしい」と呼びかけています。