コロナ感染した妊婦の入院増加 産婦人科ひっ迫で外来人数制限

新型コロナウイルスの患者を受け入れる都内の病院では、ことしに入って感染した妊婦の入院が増加し産婦人科の人手がひっ迫していることから外来の人数を制限するなどして対応しています。

日本産婦人科医会などによりますと、東京都内で感染が報告された妊婦は、速報値で先月1か月間で1141人と過去最多となっています。

東京・大田区にある新型コロナの専門病院、荏原病院では感染した妊婦の入院は去年は1年間で47人でしたが、ことしは18日までの2か月足らずで36人にのぼっています。

ほとんどは軽症や無症状ですが、夜間に陣痛が来る可能性など入院中の体調管理にひときわ気を配る必要があり、出産は感染リスクを抑えるため帝王切開で行うことにしています。

この病院の常勤の産婦人科医は4人で、ほかに非常勤の医師もいますが、新型コロナの専門病院になったあとも産婦人科では感染者以外の妊婦や患者も診ていて、人手はぎりぎりの状態だといいます。

病院では、外来の人数を制限したり緊急性が高くない手術を延期したりして対応しているということです。

荏原病院の池袋真医師は、「17日は新たに6人の受け入れ要請がありましたが、出産を安全に行える態勢にしておくため3人だけ受け入れました。感染はまだ落ち着いておらず、この状態が続くと深刻だと思っています」と話しています。