コロナ 抗体持つ人は各地で約95% 免疫が十分かは不明 厚労省

感染やワクチンによって得られる新型コロナウイルスに対する抗体をどれくらいの人が持っているか、厚生労働省が去年12月に行った調査結果の速報値が公表され、各地で95%前後と高くなっていたことが分かりました。ただ、感染や重症化を防ぐのに必要な免疫が十分あるかは分からないとしています。

新型コロナに感染したりワクチンを接種したりすると、抗体が作られるため、血液中の抗体の量を調べると、過去の感染やワクチン接種の有無がわかります。

厚生労働省は去年12月、東京都や大阪府など5つの都府県で8000人余りを対象に行った抗体検査の結果の速報値を16日公表しました。

それによりますと、感染したことを示す抗体があった人の割合は、東京都で2.80%、大阪府で3.78%、宮城県で1.18%、愛知県で1.58%、福岡県が1.45%でした。

東京都と愛知県、福岡県では、調査時点での累積感染者数が人口に占める割合とほぼ変わらなかった一方、大阪府では1.48ポイント、宮城県では0.47ポイント上回りました。

また、ワクチン接種でも感染でも得られる別の抗体があった人の割合は、東京都で96.9%、大阪府で94.6%、宮城県で97.2%、愛知県で95.8%、福岡県で96.9%と高くなっていました。

厚生労働省は、感染や重症化を防ぐのに必要な抗体の量は判明しておらず、免疫が十分に誘導されているかは分からないとしています。