中国 旧正月「春節」連休スタート 現地は五輪開幕控え感染警戒

中国では31日から旧正月の春節にあわせた大型連休が始まりました。オリンピック開幕を来月4日に控え、中国政府は、開催地 北京での新型コロナウイルスの感染状況に神経をとがらせています。

新年を旧暦で祝う中国では、春節に合わせた7日間の大型連休が31日から始まりました。

大みそかにあたる31日、例年なら帰省客で混雑する北京駅は、中国政府が感染対策として移動の自粛を呼びかけていることもあり帰省客の姿はまばらでした。

一方地方では、地元の当局が帰省した人を追い返したり隔離措置を命じたりするケースが相次ぎ、反発も出ていることから、中国政府は必要以上に管理を厳しくしないよう指示を出しています。

2年ぶりに河北省に帰省するという25歳の男性は「帰省すると、PCR検査と実家での14日間の隔離が必要で、隔離を終えたあとにようやく友人に会えます」と話していました。

また、北京では、今月15日に変異ウイルスのオミクロン株の感染が初めて確認されましたが、その後も散発的にオミクロン株も含めた感染が確認されていて、感染者が出た地区の入り口では、警察などが人の出入りを厳しく制限していました。

中国政府は、春節前後の40日間に移動する人が延べ11億8000万人に上る見通しだとしていますが、オリンピック開幕を来月4日に控え、開催地・北京での新型コロナウイルスの感染状況に神経をとがらせています。

北京五輪組織委が春節祝う中国の伝統文化を紹介イベント

旧正月の春節に合わせて北京オリンピックのメインメディアセンターでは春節を祝う装飾が施されるなどお祝いムードが高まっていて、新型コロナウイルスの感染対策として外部と接する機会のない海外メディアに春節の雰囲気を味わってもらおうと、大会組織委員会が春節を祝う中国の伝統文化を紹介するイベントを開きました。

イベントでは春節の際に家の門に掲げる装飾づくりなどが行われ、外国人記者が筆を使って漢字で文字を書いて中国の伝統文化を体験しました。

中国を初めて訪れたというイギリスメディアの男性は「全世界で春節をお祝いする人がいてその様子を見たことはあったが、自分が体験したことはなかった。あすの春節当日も楽しみだ」と話していました。

また、ロシアメディアの男性は「自分が書いた漢字がどんな意味かは分からないが、すごくおもしろかった」と話していました。

ボランティアの中国人の大学生の女性は「勉強以外にもさまざな体験をしたくてボランティアに参加した。オリンピックや春節を通して世界の人々に中国の文化をアピールしたい」と話していました。