コロナ禍“東京一極集中緩和”23区は初の転出超過 この先は…?

東京都への転入が転出を上回る「転入超過」の人数は去年1年間で5400人余りと今の方法で統計を取り始めてから最も少なくなりました。東京23区で見ると初めて転出が上回る「転出超過」となり、総務省はコロナ禍で東京への一極集中が緩む動きが続いているとしています。

「転入超過」最少に 23区は初の「転出超過」

総務省が住民基本台帳に基づいてまとめた外国人を含む東京都の人口の動きは去年1年間で転入者数が42万167人、転出者数が41万4734人となり、転入が転出を5433人上回る「転入超過」となりました。

「転入超過」の人数は前の年より2万5692人減り、現在の方法で統計を取り始めた2014年以降、最も少なくなりました。

さらに東京23区で見ると転出者数が転入者数を1万4828人上回り、初めて「転出超過」となりました。

神奈川 埼玉 千葉など「転入超過」

都道府県で「転入超過」となったのは神奈川、埼玉、千葉など10の都府県で、このうち茨城、山梨、群馬の3県では初めて「転入超過」に転じました。

総務省は「コロナ禍で東京への移動を控える一方、周辺への移転が広がっているものとみられる」としています。

「東京圏への集中緩和の動き」

金子総務大臣は閣議のあと記者団に対し「東京・神奈川・埼玉・千葉の『東京圏』への集中緩和の動きが見られる。過度な東京一極集中を是正し、都市部から地方への流れをより力強いものとしていくことが重要だ」と述べました。