春闘 電機連合 3000円以上のベア要求決定 去年を1000円上回る

大手電機メーカーなどの労働組合でつくる「電機連合」は、ことしの春闘でベースアップに相当する分として、去年を1000円上回る月額3000円以上の賃上げを求める方針を決めました。企業の業績が回復する傾向にあり、要求額を引き上げたとしています。

「電機連合」は大手電機メーカーなどの労働組合でつくる産業別労働組合で、組合員は57万人余りです。

27日、中央委員会を開き、ことしの春闘で定期昇給分を確保したうえで、基本給を引き上げるベースアップに相当する分として、月額3000円以上の賃上げを求める方針を決めました。

去年のベースアップの要求額を1000円上回っていて、「電機連合」は、企業の業績が新型コロナウイルスの影響を受けた状態から回復する傾向にあり、引き上げたとしています。

また18歳を基準とした産業別の最低賃金について、現在よりも4000円引き上げ、月額16万8500円を要求し、パートタイムや有期雇用で働く人の賃金はこれを上回る水準を確保していくとしています。

電機連合の神保政史中央執行委員長は「業績は企業ごとにばらつきがあるものの、主要な企業の今年度の業績は、感染拡大の影響が大きくなかった2019年度を上回るという見通しも出ている。賃上げの重要性を改めて認識して、経営側との交渉に臨みたい」と話していました。

「電機連合」に加盟する労働組合は来月中旬に経営側に要求書を提出し、交渉が本格化します。