ヤマトHD 長距離輸送に日本航空と連携 自社専用の貨物機運航へ

宅配大手のヤマトホールディングスは日本航空と連携し、再来年から自社専用の貨物機の運航を始めると発表しました。トラック運転手の時間外労働の上限が厳しくなることを受け、長距離輸送の新たな手段を確保するねらいがあります。

これは、ヤマトホールディングスと日本航空が21日にオンラインで会見を開いて発表しました。

それによりますと、ヤマトホールディングスは貨物専用の航空機3機をリース契約で新たに導入し、日本航空に委託する形で再来年4月から運航を始めます。

実際の機体の運航は日本航空のグループ会社が担い、羽田や成田と新千歳、那覇、それに北九州の5つの空港を結ぶ計画です。

運輸業界では、再来年からトラックのドライバーなどの時間外労働の上限が年間960時間に規制されることになっていて、長距離輸送のドライバーのさらなる不足が懸念されています。

こうした中で、ヤマトとしては自社専用の貨物機を持つことで、長距離輸送の新たな手段を確保したいねらいがあります。

また、日本航空としては、新型コロナの影響で旅客需要の回復が十分に見通せない中、貨物事業を拡大することで収益力を強化するねらいがあります。

会見したヤマト運輸の梅津克彦執行役員は「互いの経営資源を共有することで、持続可能で強じんな長距離輸送を実現したい」と述べました。