JAXA 日本の新たな主力ロケット「H3」の打ち上げ延期 正式発表

日本の新たな主力ロケット「H3」について、JAXA=宇宙航空研究開発機構の山川宏理事長は今年度の打ち上げ計画の延期を正式に発表し、「ご心配をかけて申し訳ない」と述べました。

「H3ロケット」はH2Aの後継機として開発中の日本の新たな主力ロケットで、当初、2020年度に打ち上げる計画でしたが、新型エンジンの設計を見直すため今年度に打ち上げを延期していました。

JAXAの山川宏理事長はオンラインで記者会見を開き、今年度の打ち上げも断念して2回目となる延期を決めたことを正式に発表しました。

そして山川理事長は「大変重く受け止めている。ご心配をかけて申し訳ない。打ち上げ時期は決まっておらず、できるだけ早くスケジュールのめどをたてて、打ち上げ計画への影響を最小限にとどめたい」と述べました。

また、開発の責任者であるJAXAの岡田匡史プロジェクトマネージャも会見を開き、延期の理由について、新型エンジンにある燃料を送り込む機器などで生じた最初のトラブルはほぼ対処できたが、その後、機器の内部で新たな振動が確認され、対策をする必要が生じたと説明しました。

そして「期待にこたえることができず残念だ。開発はもうひと頑張りの段階まできていて、確実に対策を進めたい」と話しました。

「H3ロケット」は全長63メートルとH2Aよりも大きく、宇宙に打ち上げることができる重量がおよそ1.3倍になります。

このため、新たに開発中の補給機を搭載して月を周回する宇宙ステーションに物資を届けられるようにするほか、これまでよりも重量のある人工衛星の打ち上げも可能となり、打ち上げビジネスで海外と競争できるロケットを目指しています。