ウクライナ情勢 米国務長官 外相会談前にロシアをけん制

緊張が続くウクライナ情勢をめぐり、米ロ外相会談が行われるのを前にアメリカのブリンケン国務長官は「ロシアには平和につながる外交か、厳しい制裁を招く侵攻か2つの道がある」と述べてヨーロッパの同盟国と結束して対応する姿勢を示し、ロシアをけん制しました。

ロシアがウクライナ国境周辺に大規模な軍の部隊を展開し、緊張が続く中、アメリカのブリンケン長官は21日、日本時間の21日夜、スイスのジュネーブでロシアのラブロフ外相と会談します。

それを前にブリンケン長官は20日、訪問先のドイツで演説し「ロシアには平和と安全につながる外交か、厳しい制裁や国際的な非難を招く侵攻か、2つの道がある」と述べました。

そのうえで「アメリカと同盟国はウクライナとともにあり、ロシアがどちらの道を選んでも対応できるよう準備を進める」と述べ、ヨーロッパの同盟国と結束して対応する姿勢を示し、ロシアをけん制しました。

一方、ブリンケン長官は20日、声明を出し、ウクライナ議会の議員など4人がロシアの治安機関に協力し、虚偽の情報を拡散するなどして情勢の不安定化を図ったとして、資産凍結などの経済制裁を科したと発表しました。

ブリンケン長官は、声明の中で「ロシアによる不安定化の試みを阻止するため、ウクライナ政府と協力し、対抗措置をとる」として、ロシアの動きに適切に対応していく考えを強調しました。

バイデン大統領 みずからの発言の火消しに追われる

緊張が続くウクライナ情勢をめぐるバイデン大統領の発言が波紋を呼んでいます。

バイデン大統領は、19日の記者会見で「ロシアがウクライナに侵攻すれば責任を取らせる。それが小規模な攻撃なら、何を実行し、何を実行しないのか、対応について争うことになる」と述べ、小規模の侵攻の場合は強い制裁は科さないとも受け止められる発言をしました。

この直後、ホワイトハウスのNSC=国家安全保障会議の報道官はツイッターに「大統領の発言は、ロシアによる軍事行動とそうではない非軍事の民兵組織やサイバー攻撃との違いを指している。非軍事の行動はそれ相応の対応で応じるということだ」と投稿したほか、ホワイトハウスのサキ報道官も、小規模な侵攻を許容する意味ではないと強調する異例の声明を出すなど、対応に追われました。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領はツイッターに「超大国に覚えておいてほしいのは小規模な侵攻や小国というものはないということだ。愛する人が亡くなったとき、その犠牲や悲しみに大小がないのと同じだ」と投稿し、不快感を示しました。

こうした状況を受けバイデン大統領は20日、記者団を前に「ロシアのいかなる勢力であってもウクライナの国境を越えればそれは侵攻だ。厳しい経済的措置で応じることになる」と述べて、みずからの発言の火消しに追われるなど波紋が広がっています。