3回目接種前倒し 政府方針転換 自治体 周知の変更に追われる

新型コロナワクチンの3回目の接種前倒しをめぐる政府の方針を受け、一般の高齢者に対する周知などの準備を進めてきた自治体は、接種スケジュールが早まったことを知らせる対応に追われています。

一般の高齢者の3回目のワクチン接種について、政府は当初、原則8か月としていた2回目との間隔を、7か月に短縮したあと、今月13日に6か月に短縮するよう通知し、接種体制などに余力がある自治体に対しては、さらに前倒しして接種を進めることも要請しました。

これを受けて、早くから接種券の発送や接種スケジュールの周知を進めてきた自治体は、前倒しを知らせる対応に追われています。

このうち東京 品川区では、接種間隔が7か月の段階で接種券を印刷し封入したため、前倒しされた予約日などを反映できていません。

このため、品川区では苦肉の策として、急きょ接種券が入った封筒に「接種券が届き次第予約可能です」と書いたシールを貼ることになり、スタッフ30人が20日、封筒7万通にシールを貼る作業を行いました。

品川区の豊嶋俊介接種担当課長は「急な変更で接種券の印刷も間に合わず、シール対応になりました。希望する人が少しでも早く接種できるように、あす発送したいです」と話していました。

赤く目立つポスターなどで前倒しを知らせる

一方、東京 大田区は65歳以上の一般高齢者の予約受付を当初の予定から前倒しし、21日から行います。

ただ、13万人余りの接種券には前倒しのスケジュールが反映されていないため、区では変更を知らせるはがきを別途送ったり、区の施設の掲示板に赤く目立つポスターを貼ったりする対応をとっています。