日本医師会 “医療ひっ迫時 重症化リスク高い患者を優先”

オミクロン株の感染拡大を受けて、日本医師会の中川会長は記者会見で、今後さらに感染者が増え医療提供体制のひっ迫が見込まれる場合には、高齢者など重症化リスクの高い患者から優先的に検査や診療を行う必要があるという認識を示しました。

この中で、日本医師会の中川会長は「重症化リスクが低い若年層、例えば40代以下の基礎疾患がない人に対しては、オミクロン株は今までのデルタ株までとは大きく臨床像が異なるというのが共通認識になりつつある」と述べました。

そのうえで「ものすごい数の軽症者や無症状者が出て、医療機関や検査機関に押し寄せた場合、大混乱が起こるのではないか。高齢者や基礎疾患があるハイリスク患者を優先的に検査したり、受診してもらったりするべきだ」と述べました。

また、中川会長は、いわゆる「エッセンシャルワーカー」に対する3回目の接種を優先的に進めるべきだという考えを示すとともに、子どもの感染の増加に伴い、教職員や保育士なども「エッセンシャルワーカー」にあたることを明確にするよう求めました。

さらに、まん延防止等重点措置が適用された地域などで「ワクチン・検査パッケージ」の制度を活用する場合には、現在のワクチン2回の接種証明を要件にするのではなく、3回の接種証明を要件にすべきだという考えも示しました。