東京 江戸川区 感染状況に応じ7段階で保健所に応援職員送る

新型コロナの感染急拡大の中でも療養者への対応にあたる保健所の機能をどう継続させていくのか。
東京 江戸川区は、感染状況に応じて7段階のフェーズで保健所に応援職員を送り込む計画を設け、スペースも廃校となった小学校を利用し、対応しています。それでも感染の急拡大によって、現場では課題がみられています。

江戸川区は、第5波で患者の入院調整などで保健所の業務がひっ迫し、自宅療養者の体調の変化を聞き取る健康観察に遅れが出るなど、課題がありました。

このため、区内の感染状況に応じて、フェーズ1からフェーズ7まで7段階で保健所に応援職員を送り込む計画を設けました。

▽一日の感染者が20人までのフェーズ1では、従来の担当職員49人で対応しますが、
▽感染者が50人になるとフェーズ2に移行し、区役所全庁的に応援を募り、職員108人の態勢に、
▽感染者が100人に達するとフェーズ3、
▽感染者が200人に上るとフェーズ4と応援態勢を上げていき、
▽感染者が500人にまで急拡大すると、フェーズ7として235人態勢とする計画です。

18日、区内の一日の感染者数は過去最多の400人を超え、19日からフェーズを6に引き上げて、全庁的に応援を組んで職員200人態勢で対応しています。

さらに、業務スペースについても、今週から廃校になった小学校を保健所のサテライトオフィスとして利用しています。

教室では職員が感染が分かった人たちに症状を聞き取り、自宅療養者には体調に変化がないか確認していました。

一気に感染者数上がり 計画どおりに進まない課題も

それでも、オミクロン株による感染急拡大で一気に感染者数が上がってしまい、計画どおりに進まない課題もみられました。

計画では、フェーズを1つずつ上げていく想定でしたが、17日には、フェーズ2から4に一気に上がり、増員しようにも、応援職員に業務を教える職員が足りなくなり、初日はやむなく応援職員を想定の半数で対応するしかありませんでした。

江戸川区健康部の天沼浩部長は「患者の増加に対応できるよう計画を組んでいたが、それをしのぐ勢いで感染が増加し、心配している。医師会など地域の力も借りながら第6波を乗り越えたい」と話しています。