北朝鮮ミサイル開発「2種類使い分け“第2サイクル”に」専門家

北朝鮮が「戦術誘導弾」の発射実験を17日行ったと発表したことについて、専門家は、2種類の短距離弾道ミサイルを使い分けていると指摘したうえで、北朝鮮のミサイル開発が、複雑に軌道を変えられるようにして迎撃されにくくするための「第2のサイクル」に入っているという見方を示しています。

18日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、国防科学院などの計画に従って「戦術誘導弾」の発射実験が17日に行われたと伝え、韓国メディアは、アメリカが保有する「ATACMS」という短距離弾道ミサイルに類似しているという見方を報じました。

また、北朝鮮が今月14日に発射した「戦術誘導弾」については、ロシアの短距離弾道ミサイル「イスカンデル」を改良したものだとする分析が出ています。

これについて、ミサイルに詳しい東京大学先端科学技術研究センターの小泉悠専任講師は「『北朝鮮版イスカンデル』は射程がおよそ700キロ、『北朝鮮版ATACMS』は射程がおよそ300キロで、使いみちが違うのではないか」と述べ、運用する部隊にも、すみ分けがある可能性を指摘しました。

そのうえで「北朝鮮は2017年に中距離から超長距離の弾道ミサイルまで試して『第1のサイクル』ができたのだと思う。いまやっているのは『第2のサイクル』で、迎撃されにくく、複雑に軌道を変えられるミサイルの開発を始めている」と分析しました。

一方で、小泉専任講師は「今月発射した新型の極超音速ミサイルは、かなり遠くまで飛ぶ能力があるにもかかわらず、日本の排他的経済水域にも入らないようにしている」と述べ、5年前のように日米韓3か国と軍事的に対立する事態を、北朝鮮が慎重に避けているという見方を示しています。