防衛省 北朝鮮17日発射の弾道ミサイル おととし3月と同型か

17日、北朝鮮が発射した弾道ミサイル2発について、防衛省は、おととし3月などに発射されたものと同型の固体燃料推進方式の短距離弾道ミサイルとみられると発表しました。

17日、北朝鮮が発射した弾道ミサイルについて、防衛省は18日、これまでの分析結果を発表しました。

それによりますと、17日午前8時49分ごろと52分ごろ、北朝鮮西部から2発、東方向に発射し、最高高度はおよそ50キロで、通常の弾道軌道だとすれば300キロ程度飛しょうし、日本のEEZ=排他的経済水域の外側の北朝鮮東岸付近に落下したと推定されるとしています。

そのうえで、発射されたのは固体燃料推進方式の短距離弾道ミサイルで、おととしの3月21日や、3年前の8月10日と16日に発射されたものと同型とみられるとして、さらに詳しく分析を進めています。

北朝鮮による弾道ミサイルの発射はことしに入って4回、合わせて6発で、防衛省は、北朝鮮の軍事動向について引き続きアメリカなどと緊密に連携しながら、必要な情報の収集や分析、警戒監視に全力を挙げ、日本の平和と安全の確保に万全を期すとしています。

岸防衛相「計画に沿い発射 技術や能力の向上図る」

岸防衛大臣は閣議のあとの記者会見で、北朝鮮が、この2週間に4回、極めて高い頻度で発射していると指摘したうえで「北朝鮮は、去年1月の兵器開発の5か年計画で軍事力を持続的に強化していく考えを示しており、この計画に沿ってミサイルの発射試験などを進めている旨を累次にわたって表明している」と述べました。

そのうえで「発射の兆候把握を困難にするための秘匿性や即時性、奇襲的な攻撃能力の向上、発射形態の多様化など、急速かつ着実に関連技術や運用能力の向上を図ってきていることは明らかだ」と述べました。

また、岸大臣は「昨今の北朝鮮による核・ミサイル関連技術の著しい発展は、わが国と地域の安全保障にとって看過できず、弾道ミサイルの発射は国連安保理決議に違反するもので強く非難する」と述べました。

松野官房長官「北朝鮮に厳重に抗議 強く非難」

松野官房長官は、閣議のあとの記者会見で「ことしだけで2週間に4回という極めて高い頻度で、また、新たな態様で発射しており、急速に関連技術や運用能力の向上を図っていることは明らかだ。昨今の北朝鮮による核・ミサイル関連技術の著しい発展は、わが国や地域の安全保障にとって看過できない。弾道ミサイル発射は、関連する安保理決議に違反するもので、政府として北京の大使館ルートを通じ、北朝鮮に厳重に抗議を行い、強く非難した」と述べました。

韓国メディア「米保有ミサイルに類似 おととし3月以来の発射」

北朝鮮が17日発射実験を行ったと発表した「戦術誘導弾」について、韓国メディアは、アメリカが保有する「ATACMS」という短距離弾道ミサイルに類似していて、おととし3月以来の発射だという見方を伝えています。

18日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、国防科学院などの計画に従って「戦術誘導弾」の発射実験が17日行われ「西部から発射された2発が目標である日本海上の島を精密に打撃した」と伝えました。

これについて、韓国軍は、18日の記者会見で「探知し迎撃する能力がある」と強調したうえで、短距離弾道ミサイルと推定されるとする飛しょう体の詳細については、アメリカとともに分析中だと述べるにとどまりました。

一方、韓国メディアは、アメリカが保有する「ATACMS」という短距離弾道ミサイルに類似していて、おととし3月以来の発射だという見方を伝えています。

北朝鮮は、今月14日に発射したのも「戦術誘導弾」だと発表していますが、これについては、ロシアの短距離弾道ミサイル「イスカンデル」を改良したものだとする分析が出ています。

北朝鮮が開発を進めている「戦術誘導弾」をめぐっては、2019年以降、複数の種類の発射が確認されていて、液体燃料よりも短時間で発射準備ができる固体燃料を用いている上、低い高度で変則的な軌道を描いて飛行するため迎撃が難しくなるとして、関係国が警戒と監視を続けています。